日本政府観光局(JNTO)が1月15日に発表したデータに基づいて、2024年10月〜12月の中国の海外旅行市場、インバウンド消費動向を合わせながら、catalyst-crossing編集部が訪日中国人の動向をご紹介いたします。
- X (旧Twitter) で投稿
- LINEで送る
- Facebookでシェア
- URLをコピー
I.訪日外国人のインバウンドデータと動向
1)訪日外国人旅行消費額(速報2024年10月〜12月):中国は圧倒的1位!
2024年10-12月期の訪日外国人旅行消費額は 2兆3,108億円(2023年同期比37.3%増、2019年同期比90.5%増)と推計されます。国籍・地域別では、下記のような順になっており、中国は圧倒的1位となりました。
中国 4,373億円(構成比18.9%)
台湾 2,970億円(同12.9%)
米国 2,683億円(同11.6%)
韓国 2,639億円(同11.4%)
香港 1,613億円(同7.0%)
2)訪日外国人旅行消費額(速報)
・費目別にみる訪日外国人旅行消費額
下記の図表から、費目別に訪日外国人旅行消費額の構成比をみると、宿泊費が35.0%と最も多く、次いで買物代(28.9%)、飲食費(20.8%)の順で多いとなっています。2023年同期と比べると買物代の構成比が増加したとみられます。
2024年10月-12月期(1次速報)の訪日外国人旅行消費額データによると、訪日中国人の消費額は全体の訪日外国人の旅行消費額のなかで 18.9%占めており、2019年同期比 12.3%増であり、2023年同期比 87.9%増となっており、まだコロナ前により上回っていることが伺えます。
・訪日外国人1人当たり旅行支出
「日本政府観光局(JNTO)の訪日外国人消費動向調査 2024年(10〜12月速報)」によれば、訪日外国人(一般客)1人当たり旅行支出は 23万7千円と推計されます。
国籍・地域別にみると、英国(41万円)、オーストラリア(40万円)、スペイン(37.7万円)の順で高いとなっています。
費目別(全目的)では、宿泊費は英国、飲食費、娯楽等サービス費はオーストラリア、交通費はスペイン、買物代は中国が最も高いとわかりました。
3)訪日中国人の訪日データ:費目別旅行支出(1人1泊当たり)
2024年10月‐12月期の訪日中国人の1人1泊当たり旅行消費単価は(平均)28万円超であり、そのなかで「買い物代」が1人1泊当たり12万1千円超えとなり、旅行支出の約43.0%を占めています。
日本政府観光局(JNTO)が発表した2024年7〜9月の訪日中国人の買物代額(1人1泊当たり22万3千円超)と比べてみて、1人1泊当たり約5万8千円増となりましたが、ほかの国・地域からの訪日観光客の買い物代と比較してみて、訪日中国観光客の購買力は依然として旺盛であることがうかがえます。
Ⅱ.中国の海外旅行市場について
日本政府観光局(JNTO)が発表したデータによると、2024年10月の訪日外国人数が331万2,000人に達し、中国からの訪日観光客数は58万2,800人で2位となり、台湾と香港の訪日外客数は10月として過去最高を記録しました。また、2024年11月の訪日外客数の推計値を発表しました。11月の訪日外客数は318万7,000人で、前年同月比30.6%増、2019年同月比では30.5%増と、同月として過去最高を記録しました。2024年12月の訪日外客数の推計値を発表しました。12月の訪日外客数は 348万9,800人で、前年比47.1%増、2019年比15.6%増と、単月として過去最高を記録しました。さらに、12月までの累計は 3,686万9,900人となり、年間で3,600万人を突破して過去最多となったとわかりました。
2024年冬ダイヤの時点で、航空便数が2019年と同等の水準まで回復しているとみられます。これにより、日本へのアクセスが格段に向上しました。さらに、多くの航空会社が増便や新規路線の就航を行っています。
中国西安〜福岡間の新規就航、上海〜茨城間の復便、上海〜中部間の増便などもあり、日本への直行便数は前年同月を上回っており、日本への直行便数は前年同月を上回っています。また、11月から12月は日本のスキーシーズンで、スキーのために訪日観光客が増えています。特に、スクールホリデーや年末年始のため、元旦などの長期休暇があり、各国からの観光客はファミリーで訪日のが多くいます。これからは、桜の季節を迎え、ますます訪日観光客が増えていくと予測でき、2025年度の訪日観光客の消費額を期待しましょう。
参考資料:
インバウンド消費動向調査(旧 訪日外国人消費動向調査)2024年10月‐12月
【速報】12月の訪日外国人は348万9,800人、単月として過去最高を記録年間で3,600万人を突破・過去最多
- X (旧Twitter) で投稿
- LINEで送る
- Facebookでシェア
- URLをコピー
コメント
会員登録をすると、コンテンツへのコメントができるようになります!
コメントはありません。