日本政府観光局(JNTO)は 2024年12月の訪日外客数の推計値を発表しました。12月の訪日外客数は 348万9,800人で、前年比47.1%増、2019年比15.6%増と、単月として過去最高を記録しました。さらに、12月までの累計は 3,686万9,900人となり、年間で3,600万人を突破して過去最多となりました!2024年12月のインバウンド最新データをお届けします。
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1. 2024年12月訪日外客数:348万9,800人で、単月として過去最高を記録、年間で3,600万人を突破・過去最多!
1月15日に日本政府観光局(JNTO)は、2024年12月の訪日外客数が発表されました。その結果、12月の外国人観光客が 348万9,800人日本を訪れたという、驚くべき数字が明らかになりました。これは前年比 47.1%増、2019年比 15.6%増という驚異的な伸びを示しています。
2024年1月から12月までの累計訪日外客数は、3,686万9,900人の外国人観光客が日本を訪れました。2019年の年間累計を上回る過去最多の数字となりました。
2024年12月の訪日観光客において、国別では 2024年12月の韓国は1位であった。上位の国においては下記のようになっています。
韓国:86万7,400人(前年同月比10.8%増)
中国:60万4,200人(前年同月比93.4%増)
台湾:49万1,200人(前年同月比23.0%増)
香港:28万5,600人(前年同月比13.7%増)
米国:23万8,500人(前年同月比30.2%増)
日本政府観光局(JNTO)は、2024年の訪日外客数が過去最高の3,686万9,900人に達したと発表しました。これは2019年の記録を約500万人上回る結果となっています。それに、23市場のうち20市場が年間累計で過去最高を記録し、東アジア、東南アジア、欧米豪・中東の各地域で実数が増加したとわかりました。
2024年12月の訪日外客数は348万9,800人で、単月としても過去最高を記録しました。年末年始の旅行需要の高まりや、多くの市場でのスクールホリデーの影響が大きかったとされています。
今後の課題JNTOは、「持続可能な観光」「消費額拡大」「地方誘客促進」を3つの柱として掲げており、これらの実現に向けて市場動向を綿密に分析しながら、戦略的な訪日旅行プロモーションに取り組んでいくとしています。
2.訪日観光客の急増理由
なぜここまで訪日外客数が急増したのでしょうか?その要因を詳しく見ていきましょう。
1)航空便の回復と増便
2024年冬ダイヤの時点で、航空便数が2019年と同等の水準まで回復しているとみられます。これにより、日本へのアクセスが格段に向上しました。さらに、多くの航空会社が増便や新規路線の就航を行っています。例えば:
・中国:西安〜福岡間の新規就航、上海〜茨城間の復便、上海〜中部間の増便などもあり、日本への直行便数は前年同月を上回っており、日本への直行便数は前年同月を上回っています。
・台湾:台中〜那覇間の復便、台北桃園〜新千歳間の増便、台北桃園〜関西間の増便などもあり、日本への直行便数は前年同月を上回っている。なお、台北桃園〜宮崎間、高雄〜岡山間などでチャーター便の運航もされました。
・香港:香港〜静岡間の新規就航、香港〜仙台間の復便、香港~鹿児島間の増便などもあり、日本への直行便数は前年同月を上回っています。
・韓国:釜山〜熊本間の新規就航、仁川〜旭川間の復便、釜山〜那覇間の増便などもあり、日本への直行便数は前年同月を上回っている。なお、清州〜茨城間などでチャーター便の運航もされました。
これらの増便により、より多くの外国人観光客が日本を訪れやすくなったと考えられます。
2)冬期シーズンの需要
12月は日本のスキーシーズンで、スキーのために訪日観光客が増えています。特に、スクールホリデーや年末年始のため、元旦などの長期休暇があり、各国からの観光客はファミリーで訪日のが多くいます。
3)クルーズ船の寄港再開
新型コロナウイルス感染症の影響で停止していたクルーズ船の寄港が再開されました。那覇港、博多港、長崎港などに多くのクルーズ船が寄港し、大量の観光客を運んできています。
4)各国の状況
・中国は、60万4,200 人(前年同月比 93.4%増)であった。地方路線を含む増便等の影響もあり、訪日外客数は前年同月を上回りました。
・台湾は、49万1,200 人(前年同月比 23.0%増)であった。日本各地へのチャーター便を含む地方路線の増便等の影響もあり、訪日外客数は 12 月として過去最高を記録しました。
・香港は、28万5,600 人(前年同月比 13.7%増)であった。スクールホリデーや地方路線の増便の影響もあり、訪日外客数は単月として過去最高を記録しました。
3.課題と展望
多くの市場において円安傾向が継続しており、これは訪日旅行の魅力を高める要因となっています。しかしながら、多くの市場で航空・旅行会社を取り巻く人手不足や旅行費用の高騰が見られています。また、欧州地域ではウクライナ情勢に伴う飛行ルートの変更によるフライト時間増加も訪日旅行の懸念点となっています。
一方、今後も日本政府観光局(JNTO)は「持続可能な観光」「消費額拡大」「地方誘客促進」の3つの柱を中心に、戦略的な訪日旅行プロモーションに取り組んでいく予定です。
2024年の訪日外客数は、年間3,600万人を突破します。日本の観光業界にとって、新たな黄金期が到来しつつあるのかもしれません。
地方路線を含む増便などの影響を受け、訪日外客数は前年同月を大きく上回る結果となっています。具体的には以下のような動きがありました:青島〜福岡間の路線が復便、上海〜成田間の便数が増加、広州〜関西間の便数が増加。
これらの要因により、日本への直行便数は前年同月を上回る状況となっています。さらに、クルーズ船の寄港も訪日中国人観光客の増加に寄与しています。那覇港、博多港、長崎港などで中国からのクルーズ船の寄港が確認されています。
しかしながら、2019年の同時期と比較すると、まだ回復の途上にあることがわかります。2019年12月の訪日中国人観光客数は 31万2,474人でしたが、2024年12月は 60万4,200人と、約 14.9%減少しています。
この背景には、以下のような要因が考えられます:
・コロナ禍からの回復過程にあること
・中国国内の経済状況の変化
・日中関係の動向
・ほかの旅行先との競合
4.まとめ
2024年1月から12月までの累計訪日中国人観光客数が 698万1,200人となっていることです。これは2019年同期の 959万4,394人と比べると約 27.2%減少していますが、2023年からは大幅な回復を示しています。
東京や大阪といった大都市だけでなく、日本の豊かな自然や文化を体験できる地方都市への観光客誘致が、今後の訪日中国人観光客増加のカギとなるでしょう。また、デジタルマーケティングの強化も欠かせません。中国のSNSプラットフォームを活用した情報発信や、インフルエンサーマーケティングなどを通じて、日本の魅力を効果的に伝えていくことが重要です。さらに、中国人観光客のニーズに合わせた観光コンテンツの開発も必要です。
例えば、健康志向の高まりを受けたウェルネスツーリズムや、日本の先端技術を体験できるテクノロジーツアーなど、新しい観光の形を提案していくことが求められます。訪日中国人観光客の回復は、日本の観光産業にとって非常に重要です。今後も動向を注視しながら、効果的な施策を展開していくことが、インバウンド市場の更なる成長につながるでしょう。
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