今回catalyst-crossing編集部が、中国は新型コロナウイルス感染症の影響を受け、経済にダメージを与えたものの、中国のキャンプ市場が急激に盛り上がっていました。その理由と今後キャンプ市場の未来、アウトドア用品市場はどうなっていくのかについて、中国国内のデータと情勢に基づき、紹介いたします。
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中国におけるキャンプ流行理由とアウトドア市場急拡大
「キャンプ」は中国語で「露営」と呼ばれており、愛好家だけが楽しむレジャーとして知られています。ただ、なぜキャンプが急に人気が出たのかを考えると、主に2つ理由があります。
まず、2019年前には農家楽(郊外に行って大自然に触れる娯楽)というアウトドア活動は一般人の癒やし娯楽として知られてますが、新型コロナウイルスの影響により、農家楽が閉店したため、リラックスできる場がなくなった人々は会員制のキャンプ場に目を向けました。実は新型コロナウイルスの前のキャンプ市場は、「エリートの趣味」といわれています。会員制のキャンプ場は単なる癒し活動だけでなく、「よい社交の場」としてベテランキャンパーが語っています。
なぜキャンプは社交の場に認識されているかというと、中国人が生まれ育った土地に愛情を持っていて、各地域によって生まれた価値観がかなり異なっており、キャンプ場で色々な地からの人々とやり取りができ、独特なネットワークが生まれる可能性があるからである。
また、中国の新型コロナウイルスを徹底的に抑え込む「ゼロコロナ政策」によって、海外旅行や国内移動も制限される中、日常生活からリラックスでき、また非日常が体験できるアウトドア活動である「キャンプ」に注目を集めたと考えられます。
今後中国のアウトドア用品のニーズは日本市場に与える影響
中国のIimediaのデータからの推計では、中国のキャンプ市場規模は2025年に5兆円超えと見込まれています。中国と比べて、日本では1960年代からキャンプ文化が始まり、現在は日本全国で既に1300個のキャンプ場があります。成熟している日本のキャンプ文化は中国のキャンパーが日本のキャンプ用品に目を向けています。日本の関連企業はこの商機を見逃してはいけないと思われます。昨年開催された日本のキャンプ用品イベントでは、およそ40社のキャンプ用品メーカー、食品会社が出展され、キャンプ装備などはもちろん、キャンプで食事する日本酒なども紹介されました。
2023年に東京電力福島第1原発の処理水問題があったが、2023年11月に上海で開幕した中国国際輸入博覧会では、日本貿易振興機構(ジェトロ)の日本酒の試飲コーナーが設置され、商品数が180品目に増えており、2022年より3倍以上となりました。そのなかには、愛知県や広島県の酒造からの日本酒などが並んでおり、ブースに訪ねた人が多くて、中国側は日本酒に対する需要がかなり大きいとみられます。
また、中国のキャンパーは日本のキャンプ文化に憧れており、キャンプ用品を選ぶ際に、日本製のキャンプ用品に対してかなり関心を持っています。昨年開催されたキャンプイベントにおけるキャンプ用品はとても人気であった。それに、日本ブランドはデザインと質が良くて、ほかの国より圧倒的に人気があるため、日本と中国の旅行を再開する際に、中国のキャンパーたちは商品を購入して持ち帰るのが少なくないと予測でき、さらに来日するときに、富士山が見えるキャンプ場やアウトドア業界で人気穴場でキャンプを満喫することが日本のアウトドア市場に積極的な影響を与えると思われます。
参考資料:
中国人が「日本人キャンパーは憧れ」と熱く語る訳ー空前のキャンプブームで日本ブランドに熱視線ー
中国の輸入博でアメリカブースに客が殺到 目当ては赤ワインやハンバーガー 会場で記者が感じた「政治色」
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