インバウンド回復┃いつ中国訪日観光客は再びピークを迎えるのか?

インバウンド回復┃いつ中国訪日観光客は再びピークを迎えるのか?

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中国訪日観光客の回復が遅れていると言われていますが、2024年に入ってから中国訪日観光客の伸び率が激増し、日本都市圏のみならず、地方部にも訪ねる中国観光客も増えていると見られます。中国訪日観光客については再びピークを迎えるのか?catalyst-crossing編集部が中国情勢と日本と中国が発表したデータに基づいて説明いたします。

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A.中国からの訪日観光客数は順調な回復傾向になっています!

日本政府観光局(JNTO)が3月19日発表したデータによると、2024年2月の訪日外国人数は2,788,000人となりました。前年同月比では89.0%増、2019年同月比では7.1%増であった。コロナ禍以降で最多を更新し、2月として過去最高数を更新しました。そのなかで、中国からの訪日観光客は最も多く占めていませんが、中国からの訪日観光客数伸率は前年同月比で1166.1%増、ほかの国・地域の中でも前年比最も伸びているとわかりました。

中国の旅行サービスサイトC-tripのデータから、中国の海外旅行先は日本が上位に挙げられていました。また、中国のオンライン旅行予約プラットフォーム・飛猪(フリギー)のデータによると、春節の8連休中の海外旅行の予約数はこの4年で最多となり、前年同期比で約10倍増加し、人気の海外旅行先の半分以上が2019年同期の予約数を上回りました。

B.訪日外国人の旅行先:ニーズによる大都市から日本地方へ注目!

3月29日に観光庁は、2024年の1月と2月の延べ宿泊者数(速報値)を公表したデータから、三大都市圏と地方部で外国人延べ宿泊者数の対2019年同月比を比較すると、三大都市圏で+42.8%、地方部で-4.4%であった。

ただし、対前年同月比を都道府県別でみると、訪日外国人は地方部で伸び率が明確に高くなり、愛媛県が最も伸びていて、次いで鳥取県、福島県、静岡県、岩手県の順になっています。

中国においては、2月春節の時に、青森県に訪ねた中国人観光客は多くて、コロナ禍以前のにぎわいがみられました。近年、中国人の間で人気となったスキーをしに来た訪日観光客は少なくないと考えられます。青森県の三沢市の宿泊施設の宿泊客数は2019年に比較してみると、中国訪日観光客数は8割程回復しており、台湾訪日観光客数は1.2倍増加、香港訪日観光客数はおよそ2倍となりました。あと2ヶ月後の夏休み長期休暇と10月の国慶節においては、中国訪日観光客がますます増えていくでしょう。

都市圏はまだ旅行先としてメインになっていますが、今後多様な旅行ニーズによって日本地方部に行く、中国訪日観光客を含めた訪日外国人はこれから増え続けると見込んでいます。

C.予測:夏休みシーズンから国慶節にかけて、中国観光客の訪日ピークを迎える!

中国民用航空局(CAAC)は、2024年末までに国際線便数が週6000便に達し、2019年の約80%に回復するとの見通しを示しました。2023年の国際線便数は週500便にもなかったが、現在は週約4600便があり、8倍以上増えました。中国の海外旅行者については、航空便の不足による航空券の高騰や、ビザ取得などの理由によって海外旅行の回復が大幅に遅れています。しかし、2024年の中国旅行者(国内外合わせ)は前年比11%増の6億9000万人になると予測されます。

そのなか、中国訪日観光客は海外旅行者のなかでかなり高い比率を占めるでしょう。特に夏休みと長期休暇に向けて、アジア圏内の航空路線でも新規就航や増便等、活発な動きがみられます。例えば、香港エクスプレス航空、香港航空、中国東方航空がそれぞれ西日本の地方都市と中国本土、香港を結ぶ路線において増便予定であることを発表しました。それに、春秋航空が2024年夏ダイヤの発表に伴い、複数の増便計画と新規就航路線の発表を行っています。大阪/関西と大連・寧波とを結ぶ路線、および名古屋/中部と上海を結ぶ路線についてそれぞれ増便が予定されています。東京/成田―石家荘(中国語:石家庄)線の新規就航計画も明らかになりました。中国の都市や地方からの訪日観光客は、日本地方へ行く訪日観光客が増えることが予測されます。

参考資料:

中華圏からの訪日は大幅に増加 地方部にもにぎわい

宿泊旅行統計調査(2024年1月・第2次速報、2024年2月・第1次速報)

中国発着の国際線、2024年末までにコロナ前80%まで回復か、米国便を大幅増便、旅行者数は6.9億人と予測

地方空港も過密化、西日本から中国本土・香港線の増便発表続く

春秋航空が新規就航と増便計画を発表、関西・中部線が拡充へ

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