拡大する中国の「調理代行サービス」

拡大する中国の「調理代行サービス」

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現在、中国ではこんなサービスが開始され、人気を博しています。ネット上でもかなりの注目を集めており、中国では「代炒(代わりに炒める)」と呼ばれています。このサービスは上海や深圳に続き、最近「世界のスーパーマーケット」として知られる浙江省義烏市の市場サービスが開始され、営業初日から大盛況となっているようです。本文は中国における調理代行サービスについて考えてみましょう。

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UnsplashのClem Onojeghuoが撮影した写真

はじめに

「あなたが直財を買ってきてくれれば私が料理を作ります。料金は10元(約200円)から!」

現在、中国ではこんなサービスが開始され、人気を博している。ネット上でもかなりの注目を集めており、中国では「代炒(代わりに炒める)」と呼ばれている。

このサービスは上海や深圳に続き、最近「世界のスーパーマーケット」として知られる浙江省義烏市の市場サービスが開始され、営業初日から大盛況となっているようだ。

幅広い層から支持されている「調理代行サービス」

中国では「外卖(ワイマイ)」と呼ばれる料理の宅配サービスが根付いており、会社の昼食どきにもなると多くの人がビルの入り口に自分の頼んだ料理を撮りに行く姿が見られる。中国では大小関わらず、ほぼ全ての飲食店でこの様なサービスが利用でき、大変便利である。中には朝、昼、晩とこの宅配サービスで食事をする、という人も少なくないだろう。

ただし、どんな食材を使っているのかもわからず、健康に悪い、とか太りやすい、という様なイメージも根深い。

この「代炒」はそんなイメージを持つ人たちの悩みを解決する新しいサービスなのである。

「代炒」を提供する料理人たちは家庭料理、ダイエット食、健康スープ、産後食など様々なメニューに対応でき、料金は10~25元(日本円で200円〜500円)の範囲となっている。「代炒」を利用する顧客は幅広い年齢層で、仕事帰りで料理をする時間がない若者、子供を送迎する親、健康志向の人や高齢者などが多い。

UnsplashのJoshua Fernandezが撮影した写真

実際にこのサービスを利用する消費者は「自分が選んだ食材で健康で安心できる料理を口にできることので「代炒」を利用しています」と言っているそうである。

ある「代炒」サービスを提供している「食材加工坊」という店では上記の様なニーズに応える形でオープンキッチン方式を採用している。

顧客が持ち込んだ新鮮な食材を目の前で調理し、料理工程も顧客に直接見せることでより毎日のように多くの顧客が押し寄せているという。

ただし、現在では多くの飲食店もこの「代炒」というサービスを展開するようになっており、店での受け取りもできるが従来通りの宅配サービスも開始されている。

この様な中で価格競争も激しく、注文を増やせばその分料理人も必要となるサービス形態の為、利益を出すことがなかなか難しのではないかと言われている。

UnsplashのFrank Zhangが撮影した写真

まとめ

上海にも「代炒スタンド」なるものがすでにあるそうで、仕事が忙しく、宅配料理ばかりになってしまう人たちに人気だということである。

健康志向や食の安全意識が高まる近年の中国において実に期待できそうなサービスではあるものの、通常の宅配サービスや飲食展など、多くの競合がひしめく中でこの様な新サービスがどのように根付いていくのか非常に興味がある。

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