中国では消費者の購買意思決定に「種草」(口コミ)が大きな影響力を持ち、近年種草市場はますます拡大するとともに、プラットフォーム側の"ステマ"が増加してきている。消費者の購買意思決定プロセスを2022年の種草経済のトレンドを踏まえて紹介します。catalyst-crossing編集部が中国現地メディアの記事を日本語でお伝えします。
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調査データによると、「種草」(口コミのこと)に関連する投稿は、数億人の閲覧者と数万人の議論に達しました。口コミを装った広告投稿が頻発する中、インターネット上では「口コミステマ」の話題が多く取り上げられています。人民日報などの主流メディアは、口コミを装う広告投稿は、消費者の権利を侵害するものであり、規制が必要であるとコメントしています。
「種草」市場は、本質的には「インフルエンサー市場」であり、メディアの細分化、「インフルエンサー」を各分野に分解した「KOL」「KOC」などのさらなる延長線上にあります。それは、メディアが細分化され、「ネットユーザー」が「ブロガー」や各分野の「専門家」に分解された結果、自然発生的に生まれたものです。「種草」市場は従来の消費生活とは異なり、消費の可能性をより深く追求することができます。
「種草」市場発展の原動力:オンライン経済の急速な発展
データによると、2021年中国のオンライン売上高は130兆8,830億元に達し、2020年に比べ若干の減少がありました。2020年、コロナの影響もあり、オンライン売上高が消費財売上高全体の30%に達しました。アイ・メディア・コンサルティングのアナリストによると、オンラインチャンネルは中国の消費にとって重要な位置づけとなり、通常のコロナ予防と対策が総合的に進められ、仕事と生産が再開する時期に、オンライン経済の典型モデルの1つとして、「種草」経済も成長を示していると言えます。
2022年、中国の消費者が商品を勧められる主な経路に関する調査
調査によると、商品を知る主な経路として中国の60%以上の消費者が、インフルエンサーの口コミ動画とライブ配信を挙げています。50%の消費者はコミュニティ内の一般消費者の口コミがより簡単に紹介されると回答しました。アイメディア・コンサルティングのアナリストによると、KOL(インフルエンサー)は特定の領域で強い影響力を持ち、消費者は自分がフォローしているKOLの生活方法やライフスタイルを参考にして、同じ商品を購入したり同じ場所を訪れたりしています。
2022年、中国の消費者が商品を勧められる主な理由に関する調査
調査データによると、消費者の主な購入動機は以下の通りです。
「インフルエンサーと同じ商品が欲しいから」(67.1%)
「オリジナルコンテンツへの信頼から」(55.4%)
「画像やレビューが魅力的だから」(43.1%)
アイ・メディア・コンサルティングのアナリストによると、消費者は主にインフルエンサーからの影響やオリジナルの信憑性への信頼から、商品を勧められやすいとされています。インフルエンサーや芸能人のお揃い商品を購入したいという群集心理や、消費者が流行に無批判に追従することも口コミの効果を引き出しやすくします。
2022年の種草経済のトレンド
調査データによると、消費者の7割以上が一部のプラットフォームが口コミを偽造していることを知っており、多くの消費者は自分が見抜くことができるため、このようなステマには気をつけないと回答しました。アイメディア社のアナリストによると、ネットユーザーは冷静かつ理性的になり、マーケティング広告に誘われないよう、様々なプラットフォームで口コミを慎重に選別する必要があります。また、プラットフォーム側はコンテンツ監査を強化し、人の目による内容審査を強化し、類似フォーマットや類似性質の口コミコンテンツをスクリーニングするべきです。
新しい消費文化としての口コミ文化は悪いことではありませせんが、規制当局や関連プラットフォームは、営利目的で不正確な口コミコンテンツを意図的に掲載する行為を許すべきではありません。専門家によれば、関連するインターネットプラットフォームが主体となってコンテンツ監査を強化し、手動によるゲートキーピングプロセスを強化し、同一または類似するコンテンツを厳格に審査すべきです。
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