11月21日、百度(Baidu.com)は今年第三四半期の財務報告書を発表し、当社第三四半期の純利益(non-GAAP)は73億元に達し、前年同期比で23%増加したことがわかりました。百度の各経営指標が好調を維持しており、これは同社のAI能力の向上と関連しています。一般ユーザーに「文心一言」をリリースした後、10月にはさらに「文心一言」4.0がリリースされました。AIのアプリへの導入はビジネスの成長をさらに後押しする可能性があります。catalyst-crossing編集部が中国現地メディアの記事を日本語でお伝えします。
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Iimediaによれば、11月21日、百度(Baidu.com)は今年第三四半期の財務報告書を発表し、当社第三四半期の純利益(non-GAAP)は73億元に達し、前年同期比で23%増加したことがわかりました。今回、百度の営業収益と純利益両方とも市場の予測を上回りました。
その中で、百度の中核利益(Core Earning)は266億元で、オンラインマーケティング利益が197億元となり、中核純利益は70億元に達し、前年同期比で21%増加しました。
百度の利益増加は、自社開発したAI技術の進歩と密接に関連しています。3ヶ月前に、百度は自社開発した生成系AI「文心一言」を公開し、先日、さらに「文心一言」の4.0バージョンもリリースし、現在、「文心一言」のユーザー数はすでに7,000万人に達しました。
「生成系AI技術の進歩につれ、新しいビジネスチャンスが作り出されています。百度は技術強化・製品改良をし続けています。特に、「文心一言」4.0バージョンのリリースは百度のAIモデルをより強くしました。また、百度の創業者、代表取締役である李彦宏氏は「「文心一言」を活用し、消費者向け、企業向けの製品および自己運営を再構築し、さらなる良いAI体験を提供しながら、効率を向上させ続けています。」と述べています。
予想を上回る利益と純利益
財務報告書によれば、第三四半期において百度の売上高が344億元に達し、前年同期比で6%増加しました。そのうち、中核利益は266億元で、前年同期比で5%増加しています。オンラインマーケティング収入は197億元で、前年同期比で5%増加し、非オンラインマーケティング収入は69億元で、前年同期比で6%増加しています。
百度は今四半期において営業利益は63億元で、前年同期比で18%増加しました。その中で、百度の中核営業利益は55億元で、前年同期比で10%増加し、営業利益率は21%に達しました。non-GAAP(会計基準に基づかない情報)によれば、百度の中核営業利益は67億元で、営業利益率は25%となります。
利益の増加から見ると、今四半期はnon-GAAP(会計基準に基づかない情報)によると、百度の純利益は73億元で、前年同期比で23%増加しました。百度の主要な純利益は70億元で、前年同期比で21%増加し、純利益率は26%です。
今四半期、百度の各経営指標が好調を維持しており、これは同社のAI能力の向上と関連しています。一般ユーザーに「文心一言」をリリースした後、10月にはさらに「文心一言」4.0がリリースされ、一般のユーザーは操作をしなくても、4.0バージョンの「文心一言」を体験できます。法人ユーザーは百度のクラウドサービスプラットフォーム「千帆大模型」の中で、文心4.0のAPIを通じて4.0バージョンの「文心一言」を体験できます。現在、「文心一言」はすでに7,000万人のユーザーを持ち、4,300個以上のシーンで活躍しています。
これはさらに百度に新たな成長機会を提供しています。百度社の紹介によれば、「文心一言」は公開初日に3,342万の質問に答え、ユーザー数が急速に増加しました。最近、4.0バージョンの「文心一言」に基づく「文心一言プロフェッショナル版」がオンラインで登場し、ユーザーの各領域における専門的要求も対応可能となり、有料で利用できるようになりました。これにより、「文心一言」は他の生成系AIと差別化されます。無料の基本版と比較して、プロフェッショナル版はより強力なモデル機能と画像生成能力を備えています。
同時に、「文心一言」のAPI利用回数は指数関数的に増加しています。李彦宏氏は最近のスピーチで、「文心一言」のAPI利用回数が「他の200社のA Iの利用回数を合わせたものを超えた」と述べました。毎月、1万社以上の企業は百度の「千帆大模型」プラットフォームで「文心一言」を利用しています。
「百度世界大会の後、AIは企業の広告事業、クラウドコンピューティング事業においてさらなる変革をもたらし、使用時間、広告価格、クラウド基盤サービスの利用量、およびクラウドネイティブビジネスの成長をもたらす可能性があります。」と、中信証券の研究報告書は分析しており、「当社は引き続き、企業の基本的な回復とAIによる新規事業がもたらす投資機会を引き続き期待しています。」
AIによるビジネス成長
今年以来、百度が行ってきた様々な動きを見ると、AIは既に将来の業績の重要な支えとなっています。
最近、百度は複数のAIネイティブアプリ(native application, 原生应用)のデータ利用数が著しく増加しています。「文心一言」による各アプリに対する全面的な再構築を通じ、百度は検索エンジンでの「新検索」機能を公開したほか、「百度新文庫」、「百度 Cloud "雲一朵"」、「百度マップ」、「百度 GBI」など多くのAIネイティブアプリを立ち上げました。
再構築されたAIネイティブアプリはユーザー数で著しい成長を達成しています。百度アプリでは、64万のクリエイターがAI制作支援ツールを使用し、1,400万のコンテンツを生み出し、300億の再生回数を達成しました。「百度 Cloud "雲一朵"」のリリースは、2,000万人のユーザーに世界で初めての「個人クラウドアシスタント」を与えました。「Baidu文庫」のAI新機能の利用人数も3,000万を超えました。
同時に、百度のAIネイティブアプリへのMAUとロイヤリティも急速に上昇しています。「文心一言」の提示ワードは2,000万回使用されました。「百度文庫」のAI新機能の使用回数は2億回を突破し、今年10月中旬時点で、「Baidu Input Method "Super Writing"」機能の累計リクエスト数は1億回を超え、ユーザーの好評率は80%を超えています。
新しいAIネイティブアプリ体験は、ユーザーの利用時間の増加を促し、新しい収益機会につながります。「新検索」を例にすれば、「ユーザーのニーズに対する究極な満足」、「コンテンツとの連携」、および「multi-round interaction」の3つの特性により、ユーザーのロイヤリティが向上し、新しい需要が喚起され、ビジネスの収益が実現できます。「百度文庫」の場合、文庫は「コンテンツツール」から「創造ツール」に再構築され、テキストやPPTの生成および編集などの機能が導入され、「百度文庫」の有料機能使用率が明らかに向上しています。
また、百度は国内初の生成系ビジネスインテリジェンス製品「百度GBI」やAIプログラミングアシスタント「百度Comate」などのAIネイティブアプリを0から立ち上げ、その使用率とビジネス化を段階的に進めております。紹介によれば、これらの製品に対する従来の業界の企業顧客からは強い関心が寄せられています。
「生成系AIは徐々に百度の全製品に導入し、エンドユーザーのフィードバックを受け止めながら、迅速にアプリ性能を最適化し、異なるシーンに適応する能力を向上させています。同時に、再構築されたアプリは事業基盤の競争力を向上させる可能性があります。」と、中金証券の研究報告書は分析しており「これを基に、我々はAIモデルエコシステムの持続的な拡充(AIネイティブアプリエコシステム、プラグインエコシステム、およびサードパーティーモデル統合エコシステム)が百度にとって重要であると考え、また生成式AI時代における同社のリーダーシップも強化する可能性があると考えています。」と述べています。
良い成績を収めた百度のクラウドサービス
百度の生成系AIは、一般向けのアプリへの導入だけでなく、法人・企業向けのクラウドビジネスの成長をさらに後押しする可能性があります。
紹介によれば、急速に上昇するAIネイティブアプリの需要に基づき、「百度スマートクラウド」はAI算力、ビッグデータAIモデルAPIへのアクセス、ビッグデータAIモデルの二次開発、AIネイティブアプリ開発ツール、AIネイティブアプリストアなどを含む、5つの需要をカバーするフルスタックサービスソリューションを顧客に提供しています。
現在、百度クラウドサービスプラットフォーム「千帆大模型」は、2万社を超える企業にサービスを提供し、約500のシーンをカバーしています。例えば、「好未来」は百度スマートクラウドを利用してビッグデータAIモデルのトレーニングと開発を行い、ビッグデータA Iモデルの能力を著しく向上させました。また、「面壁科技」は百度スマートクラウド上で複数のビッグデータAIモデルのトレーニングと最適化を完了し、ビッグデータAIモデルのトレーニングの連続性を確保し、優れた効果を得ました。
同時に、AIネイティブアプリエコシステムの繁栄促進においては、プラグインツールが重要な意義を持ち、簡単にアクセスできるプラグインツールもAIネイティブアプリの一種です。今年9月に「灵境矩阵」プラグインツール開発プラットフォームが公開された以来、2.7万人以上の開発者が登録し、その中には「携程」(Ctrip.com)、「中信出版グループ」、「中国司法ビッグデータ研究院」などの大手企業・官公庁も含まれています。
「AIクラウドネイティブアプリの持続的な成長と共に、各会社はAIモデルの使用量、AIアプリエコシステムなどの面で継続的に利益を受ける可能性があります。」と中信証券の研究報告書は指摘しており、「年間を通じて、2023年の百度クラウドの収益の成長率は業界平均を上回る可能性があり、「文心一言」のクラウドへの貢献は最速で年末から徐々に明らかになるでしょう。」と述べています。
ゴールドマンサックスの調査報告書では、生成式AIが既存の百度クラウドビジネスと結びつき、検索広告ビジネスをアップグレードすることで、将来2-3年で市場シェアをさらに上げる機会があると考えています。同時に、生成系AIは百度クラウドビジネスの安定的な成長を促し、MaaSの増加収入のおかげで、2023年から2025年までの百度の年平均成長率(Compound Annual Growth Rate, CAGR)は23%になると予想されています。
また、百度の将来の広告収益の回復を考慮すると、生成系AIの協力作用により、さらなる商業化と収益化が期待されています。これらの多くの要因が、百度の今後の株価をサポートする可能性があります。
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