中国現状レポート:「2023年WeChatチャネル年中発展報告書」が発表、 WeChatチャネルの衰退はいつから?

中国現状レポート:「2023年WeChatチャネル年中発展報告書」が発表、 WeChatチャネルの衰退はいつから?

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2021年で発表した「2021年WeChatチャネル年中発展報告書」の続きとして、「2023年WeChatチャネル年中発展報告書」を皆さんにお届け!今回の報告書は、定期的なデータレビューと業界研究を通じて、製品機能、コンテンツのエコシステム、ビジネス化などの視点から、WeChatチャネルの新しい変化を分析します。catalyst-crossing編集部が中国現地メディアの記事を日本語でお伝えします。

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今年上半期、WeChat内で短編動画を配信する機能「WeChatチャネル」(WeChat Channel,微信视频号)が良い成績を収めました。

2023年8月16日で発表された「テンセント2023年第二四半期財務報告書」によれば、ユーザーの利用時間は前年同期比でほぼ倍増となり、2023年第2四半期WeChatチャネルの広告収入は300億元を超えたことがわかりました。

過去2年間を振り返れば、WeChatチャネルに驚天動地の変化が訪れました。WeChatチャネルと「トップストーリー」(看一看)、「企業WeChat」、「搜一搜」などの同一システムの機能との統合、およびWeChatチャネルのネイティブ広告事業の展開、さらには「ライブ配信者信用スコアシステム」(直播信用分)の内部テストと「WeChatライブコマース売上トップ層へのプロモーション支援策」の開始により、WeChatチャネルの機能、規範ポリシー、エコシステムは一目瞭然の速さで改善されています。

近年、WeChatチャネルにどのような機能が追加されたのでしょうか?エコシステムの発展状況はどうなっているのでしょうか? WeChatチャネルが急速に発展できる要因は何ですか?将来はどの事業展開が期待されていますか?2021年で発表した「2021年WeChatチャネル年中発展報告書」の続きとして、今回、「2023年WeChatチャネル年中発展報告書」を皆さんにお届け!今回の報告書は、定期的なデータレビューと業界研究を通じて、製品機能、コンテンツのエコシステム、ビジネス化などの視点から、WeChatチャネルの新しい変化を分析します。

WeChatチャネルは変化の時を迎えている

WeChatチャネルの機能更新がスピードアップ

WeChatチャネルの機能は瞭然たる速さで増加しています。「新榜研究院」の概算統計によれば、2023年8月まで、WeChatチャネルは総計60件の新機能と新政策が追加されました。

WeChatチャネルにおける新規追加機能の特徴については、以下となります。

  • 機能更新のスピードアップ:2023年8月までに、WeChatチャネルがすでに60件の更新機能が追加され、2022年全体の49件と比べては、機能更新の数量と更新頻度が明らかに向上しています。

  • WeChatプラットフォームの他機能との統合が深まる:WeChatチャネルと企業WeChatとの連携から「公式アカウント記事内WeChatチャネルのオンラインショップへアクセス可能」などの機能追加により、WeChatプラットフォームとWeChatチャネルの統合が深まっています。

  • ビジネス化が進んでいます:機能更新内容から見ると、EC相関機能更新の重点となっており、「コンテンツ投稿者利益分配計画」(视频号创作分成计划)、「ショートビデオプロモーションライブ配信」(短视频推广直播间)、「WeChatチャネルオークション広告」などの機能は、コンテンツ投稿者、オンラインショップ経営者、ブランドのビジネス展開の力添えになっています。

  • エコシステム管理の充実:2023年以来、WeChatチャネルはコンテンツ管理などの規制面で積極的な行動を起こしています。「视频号橱窗达人【不正マーケティング】実施規則」「優選連盟入退会規則」(优选联盟准入及清退规则)「WeChatチャネルサービスプロバイダー管理規定」(微信视频号服务商管理规则)を含め、多くの条項が新たに追加または修正され、運営の枠組みがますます明確になっています。

能動的なエコシステム運営へ

機能更新に加えて、WeChatチャネルはイベントプランニングとオペレーションサポートの面で、公式アカウント業務が始まったばかり時の「無欲無私」のアプローチから一変し、全体の運営の主動性が著しく向上していることがわかりました。C端(to Customer)からB端(to Business)まで、オペレーションがより積極的になっています。C端ユーザー向けの「非物質文化遺産」シリーズのライブや「WeChat緑の苗木」プロジェクトから、B端の経営環境改善やクリエイター向けのコンテンツ収益化プログラムの導入などまで、WeChatチャネル全体の運営はより積極的になりました。

より多くの高品質なコンテンツが登場し始め、より多くの人々に受け入れられる

現在の運営モデルは、コンテンツエコシステムの向上を促進し、より多くの高品質なコンテンツを生み出しています。コンサート、「春節聯歓晩会」(春節(旧正月)を祝う中国の国民的年越し番組で、日本の紅白歌合戦に相当)から高品質なオリジナルコンテンツまで、優れたコンテンツが次々と登場しています。

WeChatチャネルのエコシステムが新変化を

クリエイター規模は著しく増加し、WeChatチャネルはトップクリエイターの溜り場へ

現在、WeChatチャネルで活躍しているクリエイターの規模も著しく増加しています。「新榜研究院」傘下のWeChatチャネル分析ツールである「新视数据」(新視データ)によれば、WeChatチャネルでのトップクリエイターの数は前年同期比で20%以上増加しており、コンテンツのエコシステムで活気にあふれています。

WeChatチャネルの内容管理への一連の施策もより多くのトップクリエイターの創作意欲を高めています。WeChatチャネルのトップクリエイターの月間投稿数は前年同期比でほぼ倍増し、多くのクリエイターはWeChatチャネルの発展を期待し、彼らの持つ創作の熱情をWeChatチャネルへ貢献したがっています。

クリエイターたちが創作した高品質なコンテンツは、ユーザーの関与度成長をもたらしています。「新视数据」(新視データ)によると、2023年7月には、WeChatチャネルの総コメント数とコンテンツのシェア数がそれぞれ前年同期比で70.1%と68.1%増加しています。

地方メディアもプラットフォームの構築へ参入、コンテンツ内容が一層充実へ

WeChatチャネルで活躍しているトップ500のクリエイターの中に、企業や機関の認証アカウントがかなり含まれ、特に地域新聞・テレビ放送局などのメディアを代表とする生活情報発信アカウントが多く存在しています。「新视数据」(新視データ)の統計によれば、生活情報発信アカウントの月平均投稿数はトップ500の平均投稿数より30%も高い位置にあります。地域メディアの持つ専門性はコンテンツ内容の充実に寄与しています。

若者ユーザーが主体となり、細分化されたカテゴリーが出現し始めている

コンサート・エンターテイメント番組ライブ配信がWeChatチャネルで展開され、高品質なコンテンツが増える中、WeChatチャネルの内容は着実に若者の心を惹きつけています。若者が好きであるゲーム・アニメに関するコンテンツを例にすると、2023年7月には、コンテンツの平均推薦数が前年同期比で23.5%増加し、全体平均の増加幅を上回っています。ますます多くの若者がWeChatチャネルに群がるにつれ、若者たちの趣味も段々とWeChatチャネルのコンテンツに染み渡っています。このようなニッチで細分化されたコンテンツの増加は「细分垂类」モデル(特定グループを狙うマーケティング・イメージ作り)に沿って発展する可能性を提供し、コンテンツカテゴリの深さも増しています。

コンテンツの「制作手法」はPGC・UGC+へ

現在、UGC(User Generated Contents、ユーザーにより制作されたコンテンツ)からPGC(Professionally Generated Contents、プロにより制作されたコンテンツ)まで、ユーザーによるコンテンツシェアから専門分野の知識を紹介するコンテンツの提供、さらにはブランドの専門コンテンツやオリジナルIPコンテンツの登場まで、WeChatチャネルではより多く、より専門的で、より面白いコンテンツが浮かび上がっています。

@易车 が投稿した《易车横评-真十万公里长测》と@意公子 《重读语文课本》は例としてあげられます。

企業・団体法人もアカウント開設、WeChatチャネルは情報発信の新拠点に

現在、WeChatチャネルの投稿者には、多くの企業・団体法人の認証アカウントが含まれています。7月の各種ランキングから見ると、@網易雲音楽、@QQ音楽、@易车など、複数の企業の認証アカウントがランキングに上がり、ランキングの一位も取っています。@易车は、過去2年間は長期間にわたり「影響力ランキング」の首位を取っており、現在もランキングの一位に位置しています。

WeChatチャネルでの競争はまだ激しい、誰でも勝つ可能性

しかし同時に、ランキングだけから見ると、現在WeChatチャネルにおいて各クリエイターの間での激しい競争はまだ続いています。アカウントの転売、新設もよく発生し、わずか半数ほどのカタログが2ヶ月連続でランキング一位を取っています。全体的から見ると、現在、WeChatチャネルに進出すれば、儲ける可能性が高いと言えます。

WeChatチャネルの発展好機が来ています

近年、WeChatチャネルの機能整備が進み、商業化の動きも徐々に加速し、ビジネスの収益化が安易になっています。同時に、テンセントとWeChatチャネルは積極的なサインを次々と発信しており、発展への信頼性が示されています。基盤設備やオンライン運営への投資も増加しています。WeChatチャネルは、見過ごせない新たな機会となっています。

最近、WeChatチャネルは旅行およびレジャーカテゴリーの商品の販売を一時停止すると発表しました。将来的には健康補助食品のようにアクセス制限が導入される可能性があり、これはWeChatチャネルがカテゴリーの経営制限を導入するのは初めてではありません。これから、WeChatチャネルの政策がより厳格になり、個人運営が厳しくなっていることを示しています。同時に、WeChatチャネル参入意欲を持つビジネスマンが増えており、好機を逃さないように。

元記事: 《2023微信视频号年中发展报告》发布,视频号拐点何时到来?

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