4月30日に観光庁は、2024年2月(第2次速報値)と3月(第1次速報値)の延べ宿泊者数を公表しました。catalyst-crossing編集部は宿泊旅行統計データに基づいて、外国人宿泊状況と今後のインバウンド情報について説明いたします。
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1.2024年2月(第2次速報値)と3月(第1次速報値)の延べ宿泊者数を大公開!
4月30日に発表した2024年2月と3月の延べ宿泊者調査結果においては、2024年2月の延べ宿泊者数(全体)は、4,785万人泊、2019年同月比+9.9%(前年同月比+16.3%)であった。また、2024年3月は、5,486万人泊、 2019年同月比+7.2%(前年同月比+8.2%)であった。
一方、観光庁公表したデータによると、外国人延べ宿泊者数は2月は1,152万人泊、2019年同月比24.2%増(前年同月比94.2%増)であった。また、3月は1,270万人泊、2019年同月比33.4%増(前年同月比68.2%増)であった。外国人の延べ宿泊者全体の宿泊者の割合は24.1%を占めているとわかりました。
訪日外国人の宿泊地域においては、下記の図表によると、三大都市圏(東京、神奈川、千葉、埼玉、愛知、大阪、京都、兵庫)と地方部で、外国人延べ宿泊者数の対2019年同月比を比較すると、三大都市圏で45.2%増(前月比2.4%増)、地方部で1.6%減(前月比2.8%増)であったとわかります。
観光庁公表したデータに基づいて2024年の外国人観光客は都市圏を訪れるのがメインであっても、地方への観光ニーズも少しずつ回復しているといえよう。
外国人延べ宿泊者数は東京都で396万超になります。そして、稼働率では東京都が396万人超(2019年同月比100.6%増)で、全体約34.2%を占めており、全国で最も高い値であった。訪日観光客は東京都を訪ねるのが今も主流であることがうかがえます。
ただし、上記データの中に注目したいのは、外国人延べ宿泊者数は前年同月比の高い順、鳥取県(前年同月比296.4%増)、石川県(前年同月比272.6%増)、愛媛県(前年同月比239.7%増)、静岡県(前年同月比237.7%増)、宮城県(前年同月比219.4%増)となっています。そこは、地方自治体のインバウンドプロモーションに力を入れているからだと考えられます。さらに、訪日観光客は地方部へのディープ観光へのニーズが高まっているとわかります。例えば、鳥取県の北栄町は有名なマンガ「名探偵コナン」の作者である青山剛昌氏の故郷であり、町中でマンガの世界に入るような観光スポットがあります。さらに、鳥取県には日本では珍しい景色「砂岳」が見られるところもあります。そのため、世界中からの観光客が集められていると考えられます。
2.国籍出身地別外国人延べ宿泊者数:1位は中国!
観光庁公表したデータから、2024年2月の国籍(出身地)別外国人延べ宿泊者数は、第1位が中国、第2位が台湾、第3位が韓国、第4位が米国、第5位が香港で、上位5ヵ国の地域全体の67.4%を占めることがうかがえます。2019年同月比では全体で19.7%増加しました。訪日中国人は全体の18.9%を占めており、1月より3.4%増、2019年同月日は29.4%減であったが、前年同月比571.6%増となりました。いよいよ中国訪日観光客は本格的に戻りました。
中国は海外に行く旅行者がさらに増えていくと考えられます。中国東方航空グループが国際線の拡充を進めています。ヨーロッパ、オセアニア、中東路線では2019年の水準を超える運航本数を実現しました。日中路線についても路線増設や増便が続き、4月後半にも新たな動きを行っています。
そして、スカイバジェットなどの航空情報サイトによれば、各航空会社は夏季スケジュールを調整し、日中航路の新規就航、増便、運航再開計画を発表しました。中国南方航空の新サービスやANA、JALの燃油サーチャージ値上げについても取り上げます。
2月と3月はちょうど春節と桜シーズンのため、訪日中国人観光客がかなり回復しているとわかります。あと3ヶ月でコロナ禍による入国制限が解除されて初の夏休み、そして国慶節を迎えます。もし円安が続いていったら、航空増便やビザ緩和につれ、訪日中国人観光客の数は更に増えていくと見込んでいます。
参考資料:
宿泊旅行統計調査(2024年2月・第2次速報、2024年3月・第1次速報)
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