中国SNS┃WeChat「小緑書」と抖音「小抖書」が発表、「小紅書」への包囲網が張る

中国SNS┃WeChat「小緑書」と抖音「小抖書」が発表、「小紅書」への包囲網が張る

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推薦コンテンツによる取引は、EC経営において既に欠けないものとなっておりますが、「推薦コンテンツ」業界一位の「小紅書」に対し、中国大手インターネット企業が長年にわたって攻め破ろうとしても国内の「种草」(商品をシェアする)領域での地位を揺るがせることはできませんでした。その原因について、catalyst-crossing編集部が中国現地メディアの記事を日本語でお伝えします。

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中国大手インターネット企業が小紅書に対する包囲網を築く動きは、なおも続いています。

最近、WeChatが「小緑書」を導入し、淘宝「逛逛」が「淘宝視頻(タオバオビデオ)」に変更しました。この前、抖音が自社の「小抖書」を立ち上げ、Weiboが「緑洲」を開設し、京東が「種草秀」をスタートし、拼多多アプリでも「拼小圈」の機能が追加されました。これらの動きから、小紅書は中国大手インターネット企業から取り囲まれていることがわかります。

しかし、大手企業は小紅書のコンテンツコミュニティの壁を攻め破ることができず、相手を一掃できないというジレンマに直面しています。この「見慣れているが相手を打ち破れない」状況は、数年にわたって続いています。一方で、EC業界の舞台に登壇するのを待っている新しいプラットフォームは、新しい収益化方法を望んでいる。

推薦コンテンツによる取引は、EC経営において既に欠かせないものとなっておりますが、事業者たちもこれ以外のビジネスチャンスを期待しています。しかし、小紅書もまた焦りを感じており、特に近年以来小紅書のECビジネスが数年にわたり度重なる挫折を経ており、大手企業たちが小紅書に対する包囲網を強化する意欲も高まっています。

大手企業が張る「小紅書に対する包囲網」

最近、「小緑書」の内部テストを実施していることを発見したWeChatのユーザーもいます。テスト対象となるユーザーは「看一看」機能で画像メッセージを投稿できるようになりました。

これを見た多くのユーザーは、今年2月にWeChat公式アカウントが「今天,换个方式见面」(今日、別の方法で会おう)と題した記事を発表したことを思い起こしました。その内容のテーマはただの記事ではなく、写真とテキストの組み合わせの短いコンテンツであり、小紅書インターフェイス(UI)と言えるほど非常に似ていましたので、WeChatも小紅書の模倣にするのではないかとの憶測が業界で広がっています。

小緑書が登場したことに対して、ユーザーからは様々な意見が寄せられています。「別のアプリとして作ってもいいじゃないのか?」「チャットアプリとしての役割をうまく果たせないのですか?」、「模倣する以外に何もできないのか」「余計なことはやめてください!元々携帯のメモリーが足りないのに、ちゃんとモーメントの最適化に集中するのが良かったのに」といったコメントが来ています。

淘宝の「逛逛」も同様で、ユーザーから認められにくい機能となってしまいました。

以前、淘宝が「逛逛」の部門を大幅に調整したり、解散する可能性があるとの噂が業界内で広がっていました。その後、これらの噂は内部の関係者によって否定されましたが、「逛逛」が企業側の期待に応えられないという危機感は依然として存在しています。

2021年を振り返ると、淘宝は抖音などのショートビデオプラットフォームや拼多多などの新しいECプラットフォームによる競合に直面し、プロモーションの難局に陥っていました。当時、「逛逛」は「バイヤーショー」、「微淘」など複数のコンテンツセクションを統合し、淘宝のコンテンツコミュニティプラットフォームと形成しました。業界内では、「逛逛」は小紅書や抖音に対抗するための淘宝の推薦コンテンツツールだと見なされていました。

「逛逛」は公開後、淘宝のスマホアプリのホームページの下部バーの2番目の位置に入り、これは淘宝社内の複数のチームが狙っているスマホアプリの「黄金の位置」だと言われています。また、報道によれば、現在淘宝はアプリホームページの「おすすめ」のチームと「逛逛」のチームを「競争」させており、逛逛が指標を達成できない場合、この位置は「おすすめ」のチームに譲る可能性があります。業界関係者によれば、現在、「おすすめ」のクリック率とリテンション率のデータが「逛逛」よりも高いとのことです。

2か月前には、求人アプリ「脉脉」で「逛逛の業務がすべて中止される可能性がある」という声もあり、「アリババグループ社員」と認証されたユーザーも「業務は全然変わっていないけど、全てをコンテンツプラットフォーム化し、ショートビデオの方に力を入れる方向に変更した」とコメントしています。

今年の618大会では、アリババグループのトップである戴珊氏が淘宝ライブコマースのユーザー規模の増加で淘宝のコンテンツ化の成果を示すことも、管理陣が「逛逛」の成績に不満を持っている兆候と見なされました。

最近、淘宝アプリの「逛逛」にアクセスすると、すぐに「毎日のサインインで現金がもらえる」ポップアップが出て、その後「淘宝ビデオを10日間連続で見たら現金96元もらえる」というページが表示されます。これには淘宝のコンテンツ化の傾向は一層強化され、「逛逛」が「淘宝視頻」に改名されるという噂を裏付けているようです。

WeChatと淘宝の他、ショートビデオプラットフォームの抖音もテキストと画像のコンテンツ業務を加速展開しています。ユーザーがテキストとビデオのコンテンツにアクセスすると、自動的にテキストと画像のコンテンツで構成されたページに移動します。

さらに、抖音はメニューバーのトップに「経験」セクションを追加し、ページは2列の形式で、「快手」のホームページや小紅書のホームページと同じデザインとなっています。このUIデザインは、ユーザーがコンテンツを視聴する前に自ら選択を行い、ユーザーの「抖音アプリでコンテンツを探索する」という習慣を育成することを意図しています。

多くのユーザーは、抖音の「経験」セクションを「小抖書」と揶揄しています。小紅書のコンテンツの表示モデルは主にテキストと画像で構成されており、抖音の「経験」セクションでは動画とテキストがおおよそ半分ずつを占めています。もし抖音の「経験」セクションが徐々にユーザーの使用習慣を育成できれば、抖音での商品紹介能力が一層強化されるでしょう。

WeChatや淘宝が推薦コンテンツセクションの調整、そして抖音の新しい試みをしている「経験」セクションの事業が展開できれば、お互いに「脅威」となるでしょう。しかし、長い間「狩られてきた」小紅書は、ユーザーロイヤルティが減少していないようです。

小紅書を攻め破れないのはなぜですか?

小紅書の「种草」(商品をシェアする)の強さは、多年にわたる積み重ねの結果です。

2016年、小紅書は腾讯と提携し、大量の美容KOL(Key Opinion Leader)およびKOC(Key Opinion Consumer)が小紅書のクリエイターとなりました。同時に、范冰冰、林允などの有名な女性俳優が小紅書で「自分なりのスキンケア」に関するコンテンツを共有し始めました。これにより、小紅書はアニメ愛好者向けのB站(bilibili, 中国最大の弾幕ビデオサイト)や男性向けの虎扑(体育系アプリ)とは異なる存在となりました。

多くの女性ユーザーが小紅書でスキンケアの秘訣、女性の問題、仕事に関する不満などのトピックについて議論しており、これらのユーザーは主に働く女性、子供を持つママ、女子大学生などです。そのため、彼らは強い消費意欲を持っており、喜んで小紅書で商品をシェアしたり、シェアされたりしています。

2018年には、中国のオリジナル化粧品ブランドである「完美日记」は小紅書の推薦コンテンツシステムの強みを見出し、大量の「种草」(商品をシェアする)コンテンツを通じてブランドの高速プロモーションを実現し、さらには天猫において最も売れた国産化粧品ブランドとなりました。当時、「完美日记」は「5000本の小紅書コンテンツを投稿し、さらに2000本の「知乎」(中国のYahoo!知恵袋)の質問を回答し、各プラットフォームのトップライブコマースに参加し、ショートビデオで「种草」(商品をシェアする)を行う」という大人気のプロモーションモデルを使用し、新しい国産ブランドの誕生を促進できるというものでした。

その後、钟薛高、Colorkey、橘朵、小仙炖、谷雨などのブランドも、小紅書を活用してプロモーションし、ブランドのヒット商品を打ち出し、国内外で注目を集める国産ブランドとなりました。

2019年、小紅書はMCN(マネージメントカンパニーネットワーク)を導入し、プラットフォームにさらなるインフルエンサーを引き込みました。2020年下半期、小紅書はB2K2Cモデルを通じてインフルエンサーの「种草」(商品をシェアする)方式を改善しました。2021年、小紅書は公式に「蒲公英プラットフォーム」を立ち上げ、すべての広告がこのプラットフォームを通じて取引されるように要求しました。

これらのインフルエンサーやブランドの急激な成長により、小紅書の「种草」(商品をシェアする)属性は、他のプラットフォームよりも明らかに強力です。

多くのインフルエンサーは、逛逛、抖音、微博などのプラットフォームも利用しているものの、依然として小紅書を主要な運営拠点と位置づけています。

小紅書は「种草」(商品をシェアする)の雰囲気を持つだけでなく、各プラットフォームのアルゴリズムとの連携もしています。例えば、アクセス数のメカニズムを持つ抖音は、罗永浩、小杨哥、刘畊宏、董宇辉などのトップクリエイターを輩出しました。しかし、新人が大きなライブ配信者に成長するためには、どう広告を出すか、コメントをもらえるか、自分のキャラクターを作るかなどを研究する必要があり、コストがかかります。

小紅書の「分散型」のビジネスロジックは、クリエイターが実用的な価値や議論の余地のあるコンテンツを投稿すれば、大量の広告費をかける必要がなく、トラフィックを得ることができます。ユーザーもクリエイターの共有した情報に基づいて、コメント欄で製品のブランドやリンクに対する質問を残すことができます。これに対して、小紅書のクリエイターはより多くのエネルギーをコンテンツの品質とユーザーとコミュニケーションに力を入れ、アカウント運営が比較的容易になっています。

対照的に、美団、淘宝、拼多多、抖音のようなEC属性が強いプラットフォームでは、ユーザーが製品のコメントを見ると、まず広告や架空注文であるかどうかに疑問を抱き、良いキャッシュバックがもらえるのかという可能性すら考えられ、参考価値が低いと見なされることがあります。これが、淘宝の「逛逛」、京東の「种草秀」などのプロジェクトの運営の難しい理由の一つです。

海外進出で小紅書は勝ちますか?

実際、小紅書は常に他の発展方法を追求し、「种草(シェア)」+「拔草(おすすめではない)」というビジネスモデルの実現を求めています。

2019年、小紅書はライブコマース業界に進出し、その後「号店一体」(アカウントとオンラインショップの一体化)の戦略を導入して、ECのクローズドループを実現しようとしました。

しかし、多年にわたる試行の結果、小紅書のEC業務の展開は依然としてぼんやりとしており、単一の収益力も外部からの認識を得ることができませんでした。

小紅書は今年、4年前に設立されたライブコマース部門を2次部門から1次部門に昇格させました。しかし、現時点では、まだトップとなるライブコマース配信者はいないということです。

2020年、小紅書のGMV(Gross Merchandise Volume)は700億元未満で、EC業務の収入は約100億元から140億元の範囲に留まりました。同じ年で、抖音EC業務のGMVが5000億元を超え、快手が3812億元であるのと比較して非常に劣っています。

同時に、広告ビジネスの収益もますます最大限になっています。

2022年、コロナ禍などの要因で各大手ブランドは広告の出費を削減しており、これにより各大手インターネット企業の広告収入が影響を受けました。「前瞻研究院」のデータによれば、2022年第1四半期、インターネット企業の広告収入はわずか1.4%しか微増していません。その中で、テンセントの広告収入は前年比18%減少し、百度は4%減少しました。

小紅書も例外ではありません。さらに、虚偽広告、「三禁商品」(「生産許可証」で規定されている必要な情報が記載されていない製品は三禁商品とみなされる)、違法なコンテンツなどのタグが小紅書には常に貼られており、小紅書はこれらの不正なコンテンツを一掃するのに多くの時間を費やす必要があります。

2014年には小紅書は越境ECへの参入を試みていました。今日まで、その海外展開事業は依然として試行錯誤の段階にあります。

小紅書は過去にUniik、Spark、Takib、Catalogの4つの海外向けのアプリを立ち上げました。しかし、これらのアプリは基本的に一過性の成功の後、跡形もなく消え去りました。今年の3月28日、小紅書は5番目の海外向けアプリ「habU」の開発を発表し、運営方法は、小紅書とほぼ同じです。

相次ぐ失敗の原因は、おそらく小紅書の適応性に関連しているかもしれません。小紅書は最初、国内ユーザーが興味を持つようなショッピングガイドを共有することで成功を収めましたが、海外のクリエイターの好みは、小紅書が理解できないかもしれません。

以前から一部のユーザーが「Spark」に対して「多くの人々に体型不安や容姿不安の感情を抱かせるようなコンテンツや、自分の富を炫耀するコンテンツが多く、不快な気持ちになるので見ない」といった不満を述べたこともありました。

業界では、Lemon8は小紅書のByte版と見なされており、日本で試験公開した後、わずか2か月でダウンロード数が25万を超え、App Storeの総合ランキングのライフスタイル部門で首位になりました。

Lemon8は、専門家がクリエイターにコンテンツの投稿方法を指導するだけでなく、クリエイターにさまざまなサポートを提供します。最近の市場のフィードバックからは、Lemon8の米国での展開が順調でないようですが、小紅書の海外展開よりも成果があるようです。

要するに、国内の「種草」(商品をシェアする)領域における現在の小紅書の地位を当面揺るがせることはできませんが、ECや海外展開などの分野では、依然として試行錯誤が必要です。他の大手企業からの攻勢が激しい中、小紅書が持続的な勢いを維持し、優位性を保つことができるかどうかは、さらなる努力が必要です。

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