2023年8月に中国工業情報化部より上記の通達が発表されました。一言でいうと中国国内のモバイルアプリは、中国国内に実在する法人および中国人名義による政府への届け出が必要となり、かつアプリ開発元も事業内容の提出をする必要があります。2024年3月までは実質の新ルールへの移行猶予期間となっておりましたが、24年4月より完全施行フェーズに入ります。背景としては、詐欺アプリや公序良俗に反するアプリの中国マーケットからの締め出しが大義目的とされてますが、海外の中小企業を中心に実際影響を受ける会社は多く存在すると思われます。
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当法案の影響対象会社および影響範囲
①海外(中国大陸外)企業が中国向け特にIOS「App Store」マーケットにおいて中国ユーザにモバイルサービス提供を行っている会社
②海外(中国大陸外)企業が中国向け特に微信小程序(Wechatミニプログラム)において中国ユーザにモバイルサービス提供を行っている会社
→①、②主にこの2つのケースによるアプリ展開が海外企業では24年4月以降でアプリマーケットから除外、および検索してもでてこない措置となる見込みです。 (※ 実際は4月以降になってみないとわからない)
APPマーケット「Android」
もともとGoogle Playは中国で使用禁止となっているため、中国国内の大手媒体が運営する個別の中国国内独自アプリマーケット(下記キャプチャ参照)でアプリが展開がされていました。
これらのアプリマーケットはもともと原則海外企業や個人でのアプリ登録が不可であったため、Androidは以前と概ね変わりません。
↓ 中国国内主要Androidアプリマーケット例 )
APPマーケット「App Store」
Apple storeのアプリは、中国国外でアプリリリースしているタイトルについては、中国国内に法人および代表者を置かなくとも中国マーケット向けにアプリ展開さえしていれば、中国ユーザがダウンロード可能な状況にありました。(下記キャプチャ参照)
既に23年9月以降で中国国内の実名認証が通過しないとアプリのアップデートプログラムが置けない状況となっていました。※旧アプリはそのまま掲載表示OK。
中国中国国内における法人や個人代表がいない場合、24年4月以降でアプリが展開されない(マーケットから消える)可能性が高くなっていますが、実際どうなるか注目されます。
微信小程序(Wechatミニプログラム)
微信小程序(Wechatミニプログラム)は、保有元の企業名と担当責任者を登録すれば、既存のミニプログラムの活用が23年4月以降も継続できるが、しないと使用が停止措置となる可能性が高くなっています。※新規の場合は使用ができない。 ユーザ側から見た場合の変化自体は特に無いと考えられます。
今後の対策
モバイルアプリ、微信小程序(Wechatミニプログラム)問わず、中国マーケット向けに中国人ターゲットのアプリサービスを提供したい場合は、中国国内法人を作る、または中国国内の提携会社をパートナーに作るのどちらかの選択肢になると考えられます。
既にモバイルゲーム市場では、中国向けにローカライズ開発した中国のゲーム企業(ネットイース、テンセント系等)の名義で多くの海外ゲームタイトルが中国国内でリリースされています。 これらと近い形態になると予測されますが、基本的にはこの選択肢が現実的な形になります。 ただし個別単位ではアプリの特性上、中国のサイバーセキュリティ法特に個人情報保護におけるデータの海外持ち出し等に抵触するアプリサービス等は、パートナー側からもリスクありで拒否されることも予測され、全てのアプリが中国国内パートナーとの業務提携で解決するとはならなそうです。
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