拼多多に続き、淘宝と京東も「仅退款（返金のみ）」を導入しました。

12月26日、淘宝は公告通知を発表し、淘宝プラットフォームの紛争処理に関する規則を変更する意向を発表し、即日有効にしました。

12月27日、京東は「京東オープンプラットフォームアフターサービス管理规則」において、返品なしでの返金の実行基準を新たに追加し、12月29日から有効となりました。同時に、「京東オープンプラットフォーム交易紛争処理一般原則」もユーザーによる仅退款（返金のみ）をサポートする内容を新たに追加し、この調整は本日から有効です。

注目すべきことは、壹覧ビジネスが発見したところによれば、淘宝と京東の仅退款（返金のみ）は拼多多とは異なります。

淘宝のルール変更は、買い手が返品する際、淘宝がプラットフォームのビッグデータ能力を基に、事業者の過去の行動履歴を評価するというものです。もし事業者の過去の負な情報が多い場合、プラットフォームは買い手から速やかに返品返金または仅退款（返金のみ）をアフターサービスとして行います。

京東のルール変更は次の通りです：消費者は自己のアフターサービス手続き中に元の商品を返却する必要がなく、「返品なしで返金」の方法を選択できるようになりました。事業者はこれに従って消費者に返金を行います。返金は1日で完了し、サービスオーダーのステータスは直接「暂完结（一時完了）」の状態になり、これによりさらなる返品手続きが回避することができます。

拼多多の「仅退款（返金のみ）」の手続き専用ページは、事業者やユーザーに関する詳細な説明がほとんどありません。ただし、「拼多多はユーザーの申請、ユーザーからの苦情や店舗のアフターサービスなどの要因に基づいて、事業者の処理期限を独自に短縮する権利を有しています」と数回言及されています。

淘宝の仅退款（返金のみ）は、主に事業者の店舗の品質指標、顧客からの苦情やネガティブ情報に基づいて判定されます。関連する状況に該当すれば、淘宝は直接的に仅退款（返金のみ）をサポートします。一方、京東は「京東は取引習慣に従って処理し、または消费者の仅退款（返金のみ）、返品返金の要求をサポートする権利があります」と述べています。

説明を見ると、拼多多と京東はより多くのユーザーの過去の行動データを考慮していますが、淘宝はユーザーの行動データと事業者の運営データを組み合わせて判定しているようです。

実際の操作では、拼多多ではユーザーが仅退款（返金のみ）を申請すると、事業者が問題を適切に処理していないと認識され、拼多多が介入し全額返金をサポートする旨の回答が速やかに返されることがあります。商品はユーザーが自分で処理するようになります。

一方で、淘宝では壹览ビジネスの例では、物流の異常によりまだ受け取っていない商品について仅退款（返金のみ）の申請が行われました。この場合、プラットフォームは「優先的に返金をサポートする」と述べています。

京東のカスタマーサービスは、具体的な仅退款（返金のみ）の条件については引き続き販売後の審査に依存すると答えました。

実際に、今年9月にはTikTok（抖音）ECも「事業者アフターサービス管理使用」を更新し、「商品の良い評価率が70%未満の場合、プラットフォームはその商品の取引注文の販売後の申請に対して、消費者の仅退款（返金のみ）、返品返金（送料込み）をサポートする権利があります。商品の良い評価率が7日間で70%以上に回復すれば、措置は解除されます。」といった仅退款（返金のみ）に関する説明を追加しています。

"明らかに、TikTok（抖音）は「商家好评率」（事業者の良い評価率）という指標を使用して、仅退款（返金のみ）の基準が満たされているかどうかを判断しています。"

"明らかに、拼多多と比較して、淘宝とTikTok（抖音）は仅退款（返金のみ）メカニズムにおいてより多くの判定基準を採用しています。『拼多多になる』だけでなく、『拼多多を超える』ことを目指しています。

それでは、淘宝と京東はなぜ仅退款（返金のみ）を導入し始めたのでしょうか？

ユーザーの視点から見ると、仅退款（返金のみ）は明らかに「ユーザーに還元する」ための措置であり、消費者の権利を保護しています。

今年、馬雲は合計で2回、アリババで自分の意見を表明しています。最初は今年5月下旬で、馬雲は淘天グループの小規模なコミュニケーション会議で、今後は天猫ではなく淘宝の機会であると述べ、「アリババECは『ユーザーに戻り、淘宝に戻る』べきだ」と述べました。

2回目は拼多多の時価総額がアリババを逆転するタイミングで、馬雲はアリババの祝辞で拼多多の過去の決定を祝福し、「誰もが優れており、明日や明後日も優れるために改革し、どんな犠牲も惜しまない組織は尊敬に値する」と述べました。

偶然ではなく、刘強東も今月、京東の社内ネットワークで「京東は変わらなければならない、そうでなければ出口はない」と発言しました。

「ユーザー」「変化」などのキーワードからも、淘宝と京東は拼多多の強烈な攻勢に対抗し、ユーザー増加を促進する決意を示しています。」

プラットフォームの視点から見ると、ある程度の仅退款（返金のみ）メカニズムは事業者の製品とサービスを効果的に規制する手段となる可能性があります。結局のところ、どのECプラットフォームでも「実物と説明が一致しない」製品を販売する劣悪な事業者が存在します。仅退款（返金のみ）を通じて、プラットフォームはこのような事業者の経営に一定程度の制約をかけ、これによって消費者のショッピング体験を向上させることができます。

もちろん、この措置は一定のリスクも伴います。

一方で、一部のユーザーが制度の隙間をついて悪意のある仅退款（返金のみ）を行うケースが発生すれば、プラットフォームはそれを正確に判定できるかどうかが問題となります。実際、今でも「仅退款（返金のみ）で実益を得る」などの攻略が様々なコンテンツプラットフォームで見られます。例えば、今年3月には拼多多で大量の自営店舗がユーザーによる悪意のある注文と仅退款（返金のみ）で「店爆撃事件」が報じられました。

また一方でで、仅退款（返金のみ）自体が議論の余地がある政策です。法的な観点から見ると、買い手が商品を受け取り、事業者の同意なしに返金される行為は違法です。したがって、事業者はこのような取引紛争に対して訴訟を提起することができ、淘宝のユーザーベースが拼多多よりも大きいため、多くの事業者がこのような取引紛争に直面する可能性があります。事業者は「劣悪な通貨が良い通貨を駆逐する」方式で損失を補うかどうかも疑問です。

結局のところ、ECプラットフォームの仅退款（返金のみ）がビッグデータに基づいて判断されるものであっても、それが公平性を実現できるかどうかは確認されていないという問題があります。

2023年において、プラットフォーム、事業者、ユーザーの三者が合理的なバランスを取ることができるかどうかは、各ECプラットフォームが予想通りに動くかどうかを決定するでしょう。事業者がプラットフォームを形成し、ユーザーを引き寄せるために事業者が感情を傷つけるようなことがあれば、それは得るものより失うものが多くなるかもしれません。

元記事：电商的竞争卷到“仅退款”了