本記事のテーマは、中国人日本旅行者の消費動向です。中国人海外旅行者の他国と日本との動向比較、中国人日本旅行者の特徴・消費傾向について解説。加えて、中国人日本旅行者の消費喚起における課題・消費拡大を図るためのポイントを、消費を促す施策事例を交えてご紹介します。
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2023年の訪日外国人数は年間で2,500万人を突破し、コロナ後のインバウンド需要は2019年比で8割程度まで回復しました(※1)。しかしながら、多くのアジアの地域・国が軒並み訪日旅行者数を伸ばすなか、2024年に入ってからも中国人旅行者は2019年比を大きく割り込み回復が遅れています。
中国人日本旅行者の消費傾向は、コロナ前後で変化しています。インバウンド市場における中国と他国の違いや中国人日本旅行者の特性を理解したうえで、施策を講じていかなければなりません。
本記事では、中国人海外旅行者の動向のほか、中国人日本旅行者の動向・特徴・消費傾向について解説します。加えて、中国人日本旅行者の消費喚起における課題・消費拡大を図るためのポイント・消費を促す施策事例についてご紹介します。
※1)JNTO 訪日外客数(2023 年 12 月および年間推計値)
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1.中国人海外旅行者の動向
中国の経済発展と共に海外旅行者数は増え続け、コロナ前の2019年には1億5千万人を突破しました(※2)。その後、新型コロナウイルスの感染拡大で海外旅行者は激減。2023年に海外渡航は解禁されますが、海外旅行者数は回復が遅れています。
2017〜21年までの5年間に中国人海外旅行者が最も多く訪れた国はタイで、以下日本・韓国と続きます。
中国人旅行者が最も多く訪れるタイは、2023年9月から中国との入国ビザ相互免除政策をとると発表。ノービザで行ける海外旅行先が中国周辺にはまだまだ少なく、2024年もタイへの中国人海外旅行者は大きく増加すると予想されています。
中国人海外旅行者のうち日本を訪れた方の割合は、2019年まで右肩上がりに上昇して6.2%に到達(※3)。コロナ禍で減少した中国人日本旅行者の動向について、次章で解説します。
※3)JNTO 訪日旅行データハンドブック2023年
2.中国人日本旅行者の動向
ポストコロナにおいて世界的に旅行需要が回復するなか、訪日インバウンドはどのような傾向にあるのでしょうか。本章では、インバウンド全体の概況と中国人日本旅行者の動向を比較して解説します。
2.1 インバウンド全体では回復傾向
日本政府観光局(JNTO)が発表した2023年の年間訪日外客数(推計値)は2,506万6,100人で、2019年比21.4%減と8割程度まで回復しています(※4)。2024年の4月17日に発表された最新の2024年3月推計値でも、単月として初めて300万人を超えるなど上昇傾向にあります(※5)。
2023年の訪日外国人旅行消費額は、2019年比9.9%増の5兆2,923億円で過去最高を記録。一人当たりの旅行支出も21万2,193円で、2019年比33.8%増です(※6)。
※4,6)JNTO 訪日外客数(2023 年 12 月および年間推計値)
※5)JNTO 訪日外客数(2024 年 3 月推計値)
2.2 中国と他国の比較
2023年の訪日外客数の国・地域別のトップ5は、韓国(695万8,494人)・台湾(420万2,434人)・中国(242万5,157人)・香港(211万4,402人)、米国(204万5,854,人)です。トップ5で全体の70%以上を占めるなか、韓国が2019年比24.6%増なのに対し、中国は2019年比74.7%減と大幅に減少しています(※7)。
2023年の国・地域別の旅行消費額は、台湾が7,786億円(構成比14.7%)と最も多く、次いで中国が7,599 億円(同14.4%)です。以下、韓国7,444億円(同14.1%)・米国6,062億円(同11.5%)と続きます(※8)。
一人当たりの旅行消費額のトップ3は、スペイン(34万2千円)・オーストラリア(34万1千円)・イタリア(33万6千円)の順です。国・地域別の訪日外客数で上位の東アジアの国は、一人当たりの消費額はそれほど多くありません。
そのなかで、中国は一人当たりの消費額が31万9千円と比較的多いのが特徴です。しかしながら、日本への旅行者数が大幅に減少したため、国・地域別の旅行消費額は2019年比で55.6%減と半分以下にとどまっています(※9)。
※7)JNTO 訪日外客数(2023 年 12 月および年間推計値)
※8,9)観光庁 【訪日外国人消費動向調査】 2023年暦年 全国調査結果(速報)の概要
2.3 中国インバウンドの回復は遅れている
上述のとおり、ポストコロナにおけるインバウンド全体の回復が進むなか、中国人日本旅行者数は回復が芳しくありません。2024年3月の訪日客数は、韓国や台湾・香港などアジアのほとんどの国・地域で2019年同月比で増加しています。そのなかで、中国は34.6%減少しており、増加率はアジアで最下位です(※10)。
要因としては、他国に比べて団体旅行の解禁が遅れたことや、中国国内の不動産バブル崩壊による不況などの政治・経済的な要因が影響していると考えられます。
一方でプラス要因もあります。2024年末までに中国を発着する国際線がコロナ前の8割程度まで大幅に増便される見込みです。それにともない、日本への国際便も今後増加すると予想されています。
※10)JNTO 訪日外客数(2024 年 3 月推計値)
3.中国人日本旅行者の特徴
そもそも中国人旅行者はどのような目的で日本を訪れるのでしょうか。訪日インバウンドにおける中国市場の特徴について解説します。
3.1 ハイシーズンと滞在日数の傾向
中国人日本旅行者のハイシーズンは、夏季の7月から8月です。コロナ前の2019年の月間平均訪日客数80万人に対し、ピークの7月・8月はそれぞれ100万人を超えています(※11)。
また、滞在期間が比較的長く、全目的・観光目的いずれも「4〜6日間滞在」「7〜13日間滞在」がボリュームゾーンとなっています。逆に3日間以内の短期滞在は、全体の数%に過ぎません(※12)。
※11)JNTO 訪日外客統計 国籍/月別 訪日外客数(2003年~2024年)
※12)JNTO 訪日旅行データハンドブック2023年
3.2 属性
2024年1-3月期の統計では、中国人日本旅行者の43.8%が男性、56.2%が女性でした。男性で最も多い年齢層は30〜39歳で全体の14.3%を占め、次いで20~29歳が12.9%。女性で最も多い年齢層も同じく30〜39歳で全体の19.5%、次いで20〜29歳が18.6%と若年層が多いことがわかります(※13)。
※13)観光庁 訪日外国人消費動向調査「2024年1月〜3月期」※1次速報
3.3 旅行形態
ポストコロナにおける中国人日本旅行者の旅行形態は、個別手配が圧倒的多数です。91.0%が個別手配で、「FIT(個人旅行)」化が進んでいます。また、一人旅の比率が27.6%と、香港・台湾等の他の東アジアの国・地域に比べて高い傾向にあります。
旅行の申し込み方法はWebサイトからが90%を超えています(※14)。個人で直接ホテルや宿をWebで予約する方が多いことから、多言語対応は必須といえるでしょう。
※14)観光庁 訪日外国人消費動向調査「2024年1月〜3月期」※1次速報
4.中国人日本旅行者の消費傾向
中国人日本旅行者の特性を踏まえたうえで、中国インバウンドの回復が芳しくない理由を他の国・地域の訪日外国人旅行者との消費傾向を比較して考察します。
4.1 日本旅行の目的として「コト消費」が増加傾向
2024年1-3月期の訪日外国人の旅行消費額を費目別割合でみると、宿泊費が32.1%と最も多く、以下買い物代の29.2%、飲食費の21.7%と続きます。
そんななか、中国人日本旅行者においては買い物代が宿泊費を上回り、最も多いのが特徴です。一人当たりの買い物代も12万9千円で、すべての国・地域の平均の2倍以上と突出して高くなっています(※15)。宿泊費や飲食費の割合が比較的高い欧米諸国との違いは明らかです。
ただし、コロナ前にみられたいわゆる「爆買い」は落ち着いてきており、2024年の1-3月の娯楽等サービス費への支出割合は2019年同時期の38.7%(※16)から54.6%に増加(※17)。「モノ消費」と「コト消費」の二分化がみられます。
※15)観光庁 【訪日外国人消費動向調査】2024年1-3月期の調査結果(1次速報)の概要
※16)観光庁 訪日外国人消費動向調査「2019年年間値の推計」※確報値
※17)観光庁 訪日外国人消費動向調査「2024年1月〜3月期」※1次速報
4.2 コロナ前後で消費傾向が変化
2024年1-3月期の中国人日本旅行者における購入率が高い商品トップ3は、「菓子類(75.2%)」「化粧品・香水(49.3%)」「衣類(40.5%)」です(※18)。「その他食料品・飲料・たばこ」「衣類」の購入率が高い欧米豪と、傾向に違いがあります。
中国人旅行者において、菓子類を始めとするお土産の購入が習慣化しています。コロナ前2019年の数字をみても、「菓子類」の購入割合はほとんど変化していません。この点が、他国に比べて買い物代が高い要因だと推測されます。
その一方で、2019年には81.9%あった「化粧品・香水」の購入率が、3割以上減少(※19)。理由としては、越境ECと中国国産ブランドの発展にともない、訪日時の化粧品を購入したいというニーズが減少していると考えられます。
※18)観光庁 訪日外国人消費動向調査「2024年1月〜3月期」※1次速報
※19)観光庁 訪日外国人消費動向調査「2019年年間値の推計」※確報値
5.中国人日本旅行者の消費喚起における課題
中国人日本旅行者の消費傾向の変化に適応し、中国インバウンド需要を取り込む施策を講じる必要があります。そのうえでどのような課題があるのかをみていきましょう。
5.1 国内の受け入れ態勢
中国人日本旅行者を対象にした国内の受け入れ態勢の整備は急務です。JNTOの「訪日旅行誘致ハンドブック 2022」によると、中国からの訪日旅行における不満点として言語の問題に関する回答が多くみられます。具体的には、「中国語によるレストランの予約が難しい」「中国語の鉄道やバスの路線図が欲しい」といった意見です。
なお、中国人が使う「簡体字」と、香港や台湾で使われる「繁体字」の違いにも注意が必要です。
また、中国ではスマホ等を用いたキャッシュレス決済が急激に浸透しています。中国のキャッシュレス決済利用率が83.8%(※20)なのに対し、日本国内では39.3%にとどまっています(※21)。現金のみでしか支払いができないと不便に感じる方も多いため、キャッシュレス決済に対応できる環境整備が必須です。
※20)一般社団法人キャッシュレス推進協議会 キャッシュレス・ロードマップ 2023
※21)経済産業省 2023年のキャッシュレス決済比率を算出しました
5.2 人手不足
観光産業全体での人手不足の解消も重要です。中国人日本旅行者の需要は持ち直していないものの、インバウンド全体としては回復しています。それゆえ、キャパシティを超える観光客の増加によるサービスの質低下やトラブルの発生などが危惧されます。
特に、コロナ禍でダメージを受けた観光関連業種の人手不足は深刻です。日銀短観・雇用人員判断DIによると、宿泊・飲食サービス業やテーマパークなど娯楽業を含む対個人サービスで人手不足が顕著です。2024年3月の宿泊・飲食サービスの雇用人員判断指数(DI)はマイナス70(※22)。これは全産業の中で最も低い数値です。
ICTの利活用による業務の効率化や、観光関連産業の賃金引き上げを通じた人手確保などが求められます。
※22)日本銀行 全国企業短期経済観測調査(短観)(2024年3月調査全容)
5.3 オーバーツーリズムの対策
オーバーツーリズムとは、キャパシティを超える訪問客が観光地に集中し、地元住民の生活や自然環境などに負の影響をおよぼす状況です。例えば、混雑・交通渋滞・騒音・ゴミによる環境汚染の問題などが挙げられます。これらは結果的に観光客の満足度低下を招き、経済的な損失にもつながりかねません。
オーバーツーリズムの問題は、インバウンドに沸いたコロナ前の2019年頃に顕在化しました。コロナ禍で一旦沈静化したものの、中国人旅行者の需要が戻ると問題が再浮上する懸念があります。
コロナ前の2019年の中国人旅行者の宿泊者数をみると、上位10都道府県で全体の9割近くを占めており、訪問先の偏在化が顕著です。オーバーツーリズムを防ぐためには、需要の偏りを平準化しなければなりません。
6.中国人日本旅行者の消費拡大を図るためのポイント[1]
中国人旅行者を誘客するうえで重要なのは、中国インバウンド市場に合わせた施策です。本章では、中国人日本旅行者の消費拡大を図るためのポイントについて解説します。
6.1 中国人旅行者に合わせたマーケティング
JNTOの訪日旅行データハンドブック2023年度版によると、中国人が日本旅行で最も役立った旅行情報源としてSNSを評価する傾向が年々高まっています。中国人観光客へ向けた情報発信にSNSを使わない手はありません。
ただし、中国ではグーグルやFacebookなどの世界的に利用されているSNSを使用できません。例えば、全世界で利用されているTikTokの運営元はByteDanceという中国企業ですが、中国版のTikTok「抖音(Douyin)」は中国国内のみで使用可能です。
こういった中国政府の規制により、中国の人々は国内独自のSNSを使って情報収集をおこなう必要があります。すなわち、中国人観光客にアプローチするには、主要な中国SNSの活用が不可欠です。代表的な中国SNSには、小紅書(RED)・抖音(Douyin)・大衆点評・微信(wechat)・微博(weibo)などがあります。
中国でも、多くの方が航空券やホテルの予約の際に旅行サイトを利用します。中国人が海外旅行の情報収集をする際に使うオンライン媒体のトップは、世界最大の旅行サイト「携程(Ctrip)」で利用率は42%です(※23)。同サイトへの情報掲載によって、一定の集客効果が見込めるでしょう。
また、KOL(Key Opinion Leader)と呼ばれる中国のインフルエンサーを活用したPRも効果的です。KOLは自身のブログやSNSに多数のフォロワーを擁し、おすすめの商品やサービスの情報を発信しています。KOLは特定の分野において深い知識や訴求力を持つ傾向があり、一般的なインフルエンサーと比較して高い専門性が特徴です。信頼性の高い口コミを発信してくれるKOLの起用は、高い集客効果が期待できるでしょう。
※23)JNTO 訪日旅行データハンドブック2023年
6.2 現地パートナーとの良好な関係構築
適切な中国ビジネスパートナーとの関係構築も重要です。商習慣やルールが異なる対中国ビジネスをサポートしてくれるパートナーの存在によって、ビジネス成功の確率は大きく変わってくるでしょう。
具体的には、中国の旅行会社への積極的な働きかけや、上述したKOLをキャンペーンで招聘するなどのアクションが求められます。こうした現地パートナーとの継続的な関係構築が、今後の誘客活動の基盤をつくるうえで欠かせません。
7.中国人日本旅行者の消費を促す施策事例
中国人旅行者の誘客を図るには、いかに効果的な情報発信をおこなえるかが重要です。本章では、訪日中国人客に向けた施策の成功事例を踏まえて、有効な情報発信手段・ツールについて解説します。
7.1 草津温泉
群馬県の草津温泉は、中国版SNSを活用した観光戦略で中国インバウンドの獲得に成功しています。
数億人規模のユーザーをもつ中国SNS「微博(ウェイボ)」で観光イベントのPRをおこない、中国人インフルエンサーを視察旅行に招待。滞在時の写真や動画をウェイボ上にあげて発信してもらうといった施策を実施しました。このようなPR活動を通してウェイボに開設した群馬県観光局のフォロワー数は着実に増え、発信力を高めています。
施策の背景には、元来群馬県のインバウンド戦略は欧米にフォーカスしてきたため、中国インバウンドの獲得が遅れていたという課題がありました。そこで中国インバウンドのマーケティングの一環として、中国SNSによる発信施策を実施。その結果、中国のメディアや他のSNSでも取り上げられるようになり、現在では中国人旅行客の中でもトップクラスの人気を誇る観光スポットになっています。
7.2 全日本空輸株式会社(ANA)
全日本空輸株式会社(ANA)も、ウェイボの公式アカウントから情報を発信しています。発信内容は、中国人向けの日本旅行プランなどのサービス案内や日本のニュース情報、動画による航空機の映像など多岐に渡ります。
また、投稿記事をリツイートして応募すると、抽選で最新旅客機の遊覧飛行が体験できるプレゼントキャンペーンなどを積極的に実施。このキャンペーンは期間中に多数リツイートされ数十万人へのPRに成功しています。
このように、同社では中国の人々に日本への興味・関心を高めてもらうような工夫を常に模索。2024 年4月末現在で、公式アカウントのフォロワー数は83万5千人を超えています(※24)。
※24)微博 @全日空航空_ANA 的个人主页
7.3 大衆点評
大衆点評は中国最大規模といわれている口コミ投稿サイトです。中国人日本旅行客も多く利用しており、すでに多数の日本企業が大衆点評への情報掲載で集客につなげています。具体的には、以下のような事例が挙げられます。
● 元々中国人観光客が少なかったエリアに位置していたある飲食店では、大衆点評を活用してから中国人旅行客が増加。売り上げの8〜10%程を占めるようになりました。
●外国人の利用者が多いある美容室は、大衆点評導入後は一気に中国の方が増加。多いときは1ヶ月で約50人ほどの中国人旅行者が来店するようになりました。
● ある着物レンタル店では、大衆点評に登録して120件程度の口コミを獲得。1ヶ月の売上が30%アップしました。
このように、大衆点評は業種を問わず多くの企業が活用し成果をあげています。
7.4 トリップアドバイザー
トリップアドバイザーは、アメリカに拠点をもつ世界最大規模のOTA(Online Travel Agent)です。800万件もの施設の情報が掲載され、世界49の国と地域・28言語でサービスを展開。登録されている口コミ数は8億8千万件にものぼります(※25)。
トリップアドバイザーは世界中の人々が利用しており、日本旅行を考えている中国の方々も例外ではありません。同社の調査では、国別の日本の宿泊施設へのアクセス数で中国は米国に次ぐ第2位です(※26)。サイトへの情報掲載は、宿泊施設や観光施設、レストランなどにとって認知度向上や顧客獲得を図るうえで大きな効果が期待できるでしょう。
例えば、鹿児島県の「砂むし温泉 指宿白水館」はトリップアドバイザーへの掲載で成果をあげている施設の一つです。名物の「砂蒸し風呂」という独特の入浴方法を体験できる点など幅広いアピールをおこない、口コミは日本語・英語・中国語を含め2024年4月末現在で835にのぼります(※27)。
※26)一般社団法人日本旅行業協会 トリップアドバイザーのアクセス数で読む海外から日本への注目度増加率 1位はフィリピン クチコミ数はアメリカが最多
※28)トリップアドバイザー 鹿児島 砂むし温泉 指宿白水館【口コミ・予約・料金比較】
8.まとめ
インバウンド需要は全体では回復してきているものの、中国人日本旅行者数は回復が芳しくありません。ただし、中国国内の海外旅行熱の高まりなどを踏まえると、2024年は徐々に回復する見通しです。
本記事では、中国人日本旅行者の動向と消費傾向の変化・他国との比較・今後中国インバウンドを取り込むうえでの課題と需要喚起のポイントについて解説しました。加えて、消費を促す施策事例をご紹介しました。
中国人観光客を対象にした観光戦略においては、欧米などを対象にしたインバウンドとは異なる視点で施策をおこなう必要があります。記事でご紹介した中国SNSや越境ECなどをうまく活用して、成果につなげましょう。
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