近年、中国における人口構造の変化と出生制限政策の革新に伴い、子育ての概念が大きく変わってきました。現在、赤ちゃんの面倒をしているお母さんと赤ちゃん自身を狙う「母子経済」も発展の好機を迎えています。95・00年代生まれの若者を主体とする「Z世代」が徐々に婚姻・出産適齢になっています。より科学的な子育てを求め、赤ちゃんのより良い発育発達を追求している彼らも、育児への従来のない消費意欲を持っています。これを原因として、「母子産業」の業態が充実になり、消費者側もマタニティ・ベビー用品の予算も拡大し、マタニティ・ベビー用品だけでなく、育児に関するサービスも人気となってきました。「母子産業」が、商品の高級化、洗練化する傾向にあります。Iimedia Researchのデータによれば、中国における「母子産業」全体の規模はまだ上昇基調を維持し、2024年で76,000億元を超えると予想されています。

オンラインショップとSNSに長けている現在の若者はインターネットなどのデジタルツールの使いこなしで、様々な専門知識を身に付けている他、手間が省け、より快適な暮らしをもたらしています。こうしたライフスタイルも新たにパパ・ママになっている若者の子育て習慣に深い影響を与えています。新パパ・新ママを集め、ニーズや子育て経験をシェアできるプラットフォーム「母子アプリ」が中国における「母子産業」の発展を後押ししています。

Iimedia Rankingが最新に発表した「2023年度中国母子総合プラットフォームマーケットシェア・MAUランキングTOP5」はiimediaの自社開発した「中国インターネットビッグデータ検索・分析システム」(CMDAS)を導入し、「草莓派データベース」のユーザーデータと「北极星インターネット産品分析システム」の相関データを使用し、各母子プラットフォームのマーケットシェアとMAUに関するモデル分析を行いました。

ランキングによれば、2023年1-5月で、「妈妈网」、「宝宝树」、「亲宝宝」の３社がMAU1,000万以上の成績でランキングのTOP３となっています。

iimedia Researchの調査データによれば、ユーザーの定着率に関しては、53.5%のユーザーが半年以上母子総合プラートフォームを使っているので、母子総合プラットフォームは顧客維持の優位性を持っていると言えます。「母子アプリ」では、育児に困っているパパママに役立つ子育てに関する知識や専門家が書いた記事などが載せており、最先端の育児研究の成果も共有されています。それ以外、アプリには子育てのグループチャットや掲示板などの機能があり、ユーザーがオンラインで他の親とコミュニケーションを取ったり、経験をシェアしたりすることもできます。Iimediaのアナリストは「母子アプリユーザーの高頻度使用ニーズは主に出産・育児専門知識の獲得、ツールの使用、体験談シェアに集まっていると考えています。母子総合プラートフォームは専門的な機能と科学的な子育て知識は親たちの育児問題の解決策を提供し、ユーザー定着率を効果的に高めることができます。

マーケットシェアの面では、「妈妈网」、「宝宝树」、「亲宝宝」がそれぞれ40.84%、18.36%、8.21%のマーケットシェア率で上三位を取っています。競争がますます激しくなる背景の中、各プラットフォームが自社の強みを十分に発揮し、差別化したサービスを打ち出しています。例えば、独自の特性、専門的な内容が充実、専門家による子育て指導サービスなどを看板とするプラットフォーム、子育てコミュニティー構築と親間の交流を強みとするプラットフォーム、「育児日記」、「授乳リマインダー」、「ヘルスケア」などの機能で子供の成長を記録できるプラットフォームが多数存在しています。ユーザーは通常、自分のニーズや好みに基づいて、機能の包括性、サービス体験のスムーズさ、育児情報の専門性など、さまざまな側面から総合的な評価をし、自分の満足度が高い育児アプリを選択し、長期間にわたり忠実なユーザーとなる傾向があります。

元記事: 艾媒金榜｜2023年中国母婴综合平台独占率及月活用户排行榜TOP5