中国化粧品業界┃過去3年間で「消えた」33のブランド

中国化粧品業界┃過去3年間で「消えた」33のブランド

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中国の美容業界は激しい競争に直面していますが、花西子や完美日记などの国産化粧品ブランドは、差別化された戦略と商品革新により成功を収めています。catalyst-crossing編集部が中国現地メディアの記事を日本語でお伝えします。中国ブランドの成功と業界の変化に焦点を当て、デジタル化、ブランドの多様化、技術開発などが重要であると強調しています。中国の美容業界は成長し続けており、柔軟性と革新を保ちながら、市場に適した戦略を模索する必要があります。

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3年前から大人気になった中国化粧品ブランドは現在ほとんど衰えていきました。

過去3年間、化粧品業界の企業が経営困難に直面し、3年前に非常に人気があった化粧品ブランドが相次いで倒産しています。

本文が完成する寸前に、「広州俊股ホールディングス株式会社(以下は俊股股份と言う)の主要事業が停滞し、事業継続に重大な欠陥がある」とのリスク警告が発表されました。新三板(全国中小企業株式譲渡システムを使用し、2012年9月から開始された株取引場)で上場した企業として、「欧博尔」、「金粉丽炫」、「蔻妮儿」、「丝碧澳妮」、「植澳」、「OHP」などのブランドを持っています。このうち、「欧博尔」はかつて1,558万元の売上高に達し、総売上高の60%以上を占めていました。

しかし、2023年上半期、俊股股份の収益はゼロであり、株主に帰属する純利益はマイナス57.79万元となりました。発表によると、業績が前年同期比で大幅に低下した主な原因は、「近年の経済低迷の影響を受け、会社の事業転換が挫折した」とのことです。

壱覧商業の調査によると、過去3年間で少なくとも33の化粧品ブランドが倒産したことがわかりました。

Colorpediaの在庫処分のお知らせが公表された同じ週に、逸仙電商はODM大手のCOSMAXと共同設立し、総投資額は6億人民元を超えた自社初の工場である逸仙生物科技の正式開業を発表しました。今度の動きにより、完美日記の親会社が大規模な自社開発・生産能力を持つようになりました。現在、中国の消費品市場においては、化粧品は相変わらずポテンシャルを持つ商品であり、一部のトップブランドは逆境に立ち向かい、売り上げが伸びている一方で、さらに多くの化粧品ブランドは経営困難と苦戦しています。

コロナ禍の3年間、「消えたブランド」と「成長しているブランド」ははっきりと対照的になっています。その背後にはどのような理由があるのでしょうか?

33の「消えた」ブランド

中国で「引越ししたら3年間貧しくなる」と言うことわざがあります。現在、客観的な経済発展環境の影響を受けて、消費者は「3年間の貧し」を経験しているだけでなく、「経済回復力の弱い時期」が一段と長引く状況下では、若者の財布はまだ「ぺったんこ」状態にあり、3年前の中流階級さえも「盒馬」、「奥莱」などのところで老人たちと安価食料品を巡って購入しています。「消費レベルダウン」の時代において、化粧品消費はより慎重で「質素」になっています。したがって、過去3年間の経営困難に耐えて生き残った化粧品ブランドでさえも、生存の試練に直面し続けています。というのも、3年前の化粧品ブームの時代は二度と戻ってこないからです。

過去3年間、少なくとも33の化粧品ブランドが「消えました」。その中には、「雨辑」や「CROXX」などの有名な自家ブランドだけでなく、「It's Focus」や「三千色」などの国産ブランドなどが相次いで姿を消しました。さらに、「SAINT GERVAIS MONT BLANC」、「GLAMGLOW」などの国際大手トップグループの傘下ブランドも中国市場から撤退しました。これらのブランドの存続期間は3年から5年であり、短いものは1年半ほどでした。

特に2022年が、化粧品業界にとって「災の一年」となりました。中国国家統計局のデータによると、2022年12月の化粧品小売売上高は290億元で、前年比19.3%減少しました。2022年全体では、化粧品小売売上高が393.6億元で、前年比4.5%減少し、2017年以来初めてのマイナス成長となりました。

「企查查」のデータによると、2022年全国で74.6万社の化粧品関連企業が廃業となりました。ブランド別から見ると、CROXX、雨辑、YES!IC、芳玑AFRELLA、衡化式EqualRXNなどのブランドが相次いで倒産し、中国市場で20年間活躍してきた「水芝澳」も倒産・清算手続きに入りました。エスティ・ローダー傘下のDeciemは、自社の非コアビジネス業務が停止されました。フランスの香水ブランド「FOLAMOE妃拉莫」は当時コロナによる供給への深刻な影響を受け、中国市場への参入からわずか2年未満で2度の事業停止を宣言し、最終的に中国市場から撤退しました。

これらのブランドが倒産に至る原因はマクロの経済環境と関連していますが、自社のサプライチェーン管理能力の低下、オンラインおよびオフラインの統合マーケティングの不足も関係しています。

YES! ICの関係者は以前、公に「ブランドの事業停止は企業の経営陣の決定であり、現在、マクロ経済が下降傾向を背景に、資源を「玛丽黛佳」に集中するため、YES!ICの事業を一次中止する」と答えています。

一方、「芳玑AFRELLA」の創立者である尼可は2022年に公開した「営業終了のお知らせ」ブログでは同ブランドの失敗したさまざまな理由がまとめられており、「景気回復、産業変革、そして、最も重要なのは会社の運営、これら全ての要因が倒産につながっている」と述べています。

実際、2023年が業界「厳冬」の終わりかどうかには議論の余地があります。ただし、高級化粧品ブランド 「La Prairie」の財務報告書によれば、2023年上半期の売上高は前年比9.9%減少し、同年第2四半期には、中国および日韓市場での売上高は前年比87%減少しました。

中国国内の市場では、「厳冬」はまだ続いています。

2008年に開業した「菲蘭化粧品」は、無印良品、blings、貝莉絲香水などの有名ブランドのOEM工場でしたが、最近の破産清算の発表により、さらに1つの老舗化粧品OEM工場が倒産しました。

「菲蘭化粧品」の前はすでに、「上海晏卓生物科技」、「広東乙丙生物科技」などが倒産しました。後者は「丁家宜」の「御用達」OEM工場でした。

複数の化粧品ブランドを登録している有名な化粧品企業である「立白」も、広州市市場監督管理局が今年6月に公表した「化粧品製造業の製造許可証を法律に基づいて取り消すリスト」の10社に含まれています。

企查查のデータによると、過去3年間、中国の化粧品製造企業の廃業数は年々増加しています。2020年、2021年、2022年にはそれぞれ303社、961社、1668社の化粧品製造関連企業が廃業または取り消されました。これはそれぞれ23.2%、217.2%、73.6%の増加です。また、2023年7月19日時点で、今年だけでも1286社の化粧品製造関連企業が廃業または取り消され、前年同期比で52.2%増加しています。

オフライン小売の売上げから見ると、化粧品業界の状況は良いとは言えないです。

第一は、化粧品ブティックストアの多くが衰退しています。

2023年の第一四半期では、KKグループ傘下の4つの小売ブランド「KKV」、「THE COLORIST」、「X11」、「KK館」はそれぞれ387、196、47、60店舗を所有していましたが、そのうち、THE COLORISTは過去コロナの3年間で112店舗を閉鎖しました。一方、KK館は2020年末の121店舗から60店舗に削減され、ほぼ半数の店舗が閉鎖されました。さらに、過去3年間、KK館の売上高は年々減少し、KKグループの業績への寄与度が最も低くなりました。2023年第1四半期、KK館の売上はわずか2.5%を占めました。これにより、業界では「138億元の負債」に関する噂が広まりましたが、8月に更新された株式公開書は業界から粉飾されたものと見なされています。過去3年間、KKグループの純損失は約9億元に上ります。

2019年下半期から流行っていた「ニューブティックストア」のビジネスモデルも、惨めな失敗を経験しています。その中で「HAYDON黑洞」は現在、わずか2つの店舗しか残っておらず、「ONLY WRITE独写」も27店舗のほとんどが閉店しています。また、「HARMAY話梅」の浙江唯一の営業していた店舗も、今年7月末に正式に閉店となりました。

第二では、オフライン専門カウンターの売上もうまく行きませんでした。

早くも去年の7月には、中国の化粧品市場で10年以上トップの位置を占めていた「手頃な価格のメイクの王」であるMaybellineが、中国市場のすべてのオフライン店舗を閉鎖し、オンライン通販を維持しながら、屈臣氏(Watsons)内に専門カウンターを残す方針を取りました。11月には、LVグループ傘下の高級スキンケアブランドである「茶霊」もすべてのオフライン店舗を閉鎖し、セフォラに専門コーナーの開設に重点を置く方針をとりました。

第三に、大手国際ブランドもこのような不景気を耐えられないか、あるいは中国国内の混乱にあるオンライン化粧品市場への多額の投資を望まなくなっています。

それを原因として、Revlonや、マスク界のHermesと称されるGLAMGLOWなどの国際ブランドでもオンライン通販の停止を選択しました。

さまざまな兆候が示すように、化粧品業界の「厳冬」はまだ続いています。コロナの3年間はまだ市場に継続的に悪影響を与えています。

一方で、化粧品業界への投資と資金調達は断崖絶壁のように急落しています。

CVSourceの投資データによると、2019年、中国化粧品ブランドの平均単発資金調達額は3.37億元に達しましたが、今年の化粧品ブランドの資金調達額は100万元または1,000万元のレベルに留まっています。7月初め、化粧品ブランドである「RED CHAMBER朱栈」が数千万元レベルの資金調達を完了したと発表しました。資金提供者には「新宜資本」、「水羊股份」、および従来の株主である「普曼創投」が含まれています。また、「化妝品報」によると、これは2023年に国内の化粧品ブランドが受け取った最初で唯一の公開資金調達であると報じられています。

資本市場が化粧品業界に執着しない背景に、化粧品ブランドが必要とするものは、「自社資金調達能力を構築するための道筋を見つけ、低コストでの精緻な運営、差別化競争下での利益成長を実現できる新たな経営策」です。

「春を迎える列車」は何処?

データによれば、今年7月の化粧品小売売上高は減少していますが、天猫、京東、TikTokなどの主要なECプラットフォームでの化粧品の総売上高は増加傾向にあり、前年同期比で8.6%増の44.57億元に達しました。TikTokでの化粧品の総売上高は、前年同期比で57%増の23.42億元となり、前月比では1.7%増となっています。

確かに、化粧品業界の二極化が進んでいることは事実です。前述の「災の一年」において多くの化粧品ブランドが衰えた一方で、いくつかの新しい国産化粧品ブランドは生き残っています。2022年の「中国化粧品年間売上高トップブランドリスト」によると、売上高が40億元以上のブランドにはPROYA、薇諾娜、花西子となっています。20億元から40億元の範囲にはHBN、穀雨、自然堂、百雀羚、歐詩漫、UNNY悠宜が含まれています。10億元から20億元の範囲には敷尔佳、可復美、潤百顔、夸迪、韓束、完美日記などが含まれています。さらに、かつて「淘品牌」からデビューしたブランドの「御泥坊」も2022年で5億元以上の売上高を達成しました。

過去3年間、これらの化粧品ブランドは「消えたブランド」にならずに、むしろ「億万元売上高達成クラブ」で楽しんでいます。彼らはどのような「マーケティングの秘訣」と「富のカード」を見つけたのでしょうか?彼らはどのようにして大変な環境下で生き残ったのでしょうか?実はこれらのブランドを理解することは「春の列車が終点に到着した後に自社に繁栄をもたらす秘訣」を見つけることです。

ページの都合上、国産化粧品ブランドの花西子と完美日記を例として分析します。

花西子は2017年に登場、現在議論の的となっている「淘品ブランド」です。アリババのプラットフォームに依存している花西子は、「李佳琦」によって大々的に宣伝されました。2019年、「壹覧商業」の統計によると、「李佳琦」118回のライブ配信のうち、花西子はなんと45回も言及され、ほぼ半数を占めています。

「李佳琦に100%の手数料を支払う」などの噂によって議論を呼んでいますが、3年後の618イベントでは、「花西子」は他の化粧品ブランドと同様に「消えたブランド」にはならず、逆に驚異的な成績を収め、化粧品部門の売上でトップに立ち、15億元の取引額を達成しました。

花西子が成功を収めた理由の1つは、差別化を実現しており、古風で独自の東洋のメイクアップ特色を持っていることです。見た目のデザインから製品の成分まで、自然なスキンケアを追求する消費者に強いブランド印象を与えています。

例えば、忍冬花と何首乌エキスを使用した眉ペンや、花と花びらを原料としたスカルプティング口紅、さらには白睡蓮、シャクヤク、ツバキなどを配合したクッションファンデーションなど、香料、アルコール、ホルモン、蛍光剤、妊婦禁用成分を含まないと主張する花西子は、「成分にこだわる」消費者の深層心理に訴えかけています。これが彼らの製品のポジショニングにおける核心競争力となっています。

花西子は李佳琦によって大々的に宣伝されましたが、オンラインマーケティングの全部を一つのチャンネルに寄ることはせず、すぐに小紅書などの複数のECプラットフォームでマーケティングを展開しました。有名人とKOC(Key Opinion Customer)の紹介を組み合わせたマーケティング戦略を採用し、「ユーザー共創、参加型開発」のユーザー運営モデルを補完しました。花西子は、公衆の領域からプライベートの領域、そして有名人の製品保証からXiaomi(中国のスマホ制作会社)のような「参加感」のある口コミ広告まで、幅広い戦略を展開しました。新製品を発表する際には、常に「体験者」を招待してテストを行い、ユーザーの参加感を十分に高めています。化粧品業界にも「Xiaomi現象」が存在することを示しています。

もちろん、花西子が「厳冬の中で生き残る」ために成功した理由は他にもありますが、上記の2つの要素だけでも、過去3年間に同様の戦略で成功を収めた国産新進美容ブランドは他にありません。

完美日記(Perfect Dairy)は最近、小紅書での爆発的な人気を集め、ライブコマース事業も好調です。しかし実は、完美日記は3年前から小紅書を活用していました。先見性のある完美日記は、わずか18ヶ月でアリババ「ダブル12」イベントで化粧品部門のトップセラーブランドになりました。そして3年後の今日、ブランドだけでなく、研究開発にも力を入れています。本文の冒頭で述べたように、「完美日記の親会社は大規模な自社開発・自社生産段階に入っています」とあります。

完美日記がマクロ経済環境の影響を受けずに成功を収めた理由は、小紅書を活用してブランドを急速に拡大させる機会を早くから見出したことに加え、コストパフォーマンスに優れた価格戦略を展開している点にもあります。

完美日記の多くの製品が100元以下で価格設定されており、これにより多くの消費者の人気を集めています。さらに、無名ブランドと比較して、大手ブランドと同じ工場のサプライチェーンを活用することで、低価格で高品質を確保しています。これも完美日記が生き残るための重要な要因です。

化粧品業界で成功を収めたブランドは、いくつか同じ戦略を採用しています。小紅書の爆発的な影響を経験した後、完美日記は過去3年間、公共領域とプライベート領域の両方で低コストのオンライン戦略を採用しました。小紅書、Weibo、Bilibiliなどのトラフィックを維持するだけでなく、WeChatエコシステムをベースとした「個人アカウント+公式アカウント+WeChatコミュニティ+小プログラム+ライブコマース配信」の組み合わせを展開し、最小の投資でユーザーのライフサイクル価値と購買コンバージョンを効果的に向上させる、高いリターンをもたらす運営を実現しています。

一方で少なくとも33のブランドが消滅し、一方で国内の新興ブランドが「億元売上達成クラブ」に参入し、これほど鮮明な対比を見せる中、美容ブランドが「春を迎える列車」に乗り込む際に、各ブランドが真剣に考える価値があります。

ゲリラ戦から運営戦まで

90年代の模倣と参考を主にとする「ゲリラ戦」から、2001年の上海家化の上場、2022年前後の自然堂、韓束の登場、そして2006年以降「化粧品業界の一本槍」となった珀莱雅の設立、さらには御泥坊などの「淘品ブランド」が2008年から2012年にかけて急速に台頭し、2017年の珀莱雅の上場、2018年のW11での売上高は、中国国産化粧品ブランドのピークと見なされていました。

しかし、この年から、国産ブランドは「ゲリラ戦」やビジネスの混乱、オフライン端末の大戦争の時代から完全に別れを告げ、消費者層の進化と消費のアップグレードに直面し、本当の実力を試される新しい段階に入りました。オンライン運営の大戦争が迫ってきています。Taobao Liveは「口紅王子の李佳琦」や「プリンセスの薇娅」を立ち上げました。2019年の「華熙生物」の上場は、各ブランドに「揺るぎないブランド」の可能性を見せました。完美日記や貝泰妮の上場も業界から精巧な公的・私的な運営が生み出したものと解釈されています。

実際、オンラインでもオフラインでも、化粧品ブランドの試練は資金力、サプライチェーンの成熟度、運営能力、そして精巧な顧客管理能力が関係しています。オフラインでは店舗やカウンターとしてコントロールすることが容易かもしれませんが、オンラインの無限の可能性は化粧品ブランドにEC、SNS、ライブコマース、さらにはAI、デジタル人間との対話型販売など、多面的なチャンスと課題をもたらしています。

何をすべきか?化粧品業界における戦いは変わらず、常に核心競争力を競い合っています。完美日記、華西子、薇诺娜など、2019年前後に登場したこれらの化粧品ブランドは、当時注目を集め、今でも注目され続けているのはなぜでしょうか?「知乎」では薇诺娜の親会社である「贝泰妮」が中国のスキンケア・化粧品業界のトップになった理由について、専門家に質問をしています。

実際、これらの企業が行っていることは、売上を増やし、投資を継続し、研究開発とブランドマトリックスの展開を強化するプロセスです。過去3年間、中国を含む世界市場で化粧品業界は快適な領域から脱却し、2019年前後に人気だった一部のブランドは姿を消しましたが、消費者の需要、競争の舞台、業界関係者も存在しています。

8月中旬、「贝泰妮」が「VCファンド」である「重楼キャピタル」を設立したというニュースが広がりました。同ファンドは昨年末から採用を開始し、消費と医療分野に特化した投資を行っています。また、「華熙生物」も今年6月、「赋远投資」と協力して赋远合成生物ファンドを設立するCVC戦略を発表しました。実際、「創造と優れたものに投資する」ことは、あらゆる業界で共通の手法です。昨年5月には資生堂、珀莱雅も中国市場に投資会社を設立し、その後、丸美株式会社、丽人丽妆、毛戈平など、中国国内の化粧品会社も次々と参入しました。

今年、化粧品業界が快適な状況にないとしても、自社の領域には「自社の人材」が存在するため、投資や育成などを通じて新しい成長点を見つけることができる可能性があります。また、「贝泰妮」のように、技術やOTCチャネルの展開などの革新的なモデルから、自社の利益と合致する新しい戦略やアイデアを見つけることもできるかもしれません。

以下にいくつかの提案をご紹介します。参考になれば光栄です。

まず、研究開発が重要です。製品の優位性を確保するためには、技術力を高めることが必要です。これは化粧品ブランドにとって一番重要な要素です。

例えば、花西子は10億元をかけて、「東洋メイク研究開発体制」を構築し、以前「華熙生物」や「上海家化」で経験豊富なエンジニアをプロジェクトリーダーとして招いています。また、記事の冒頭で言及されたように、逸仙电商とCOSMAXは6億元超える投資で合弁工場を立ち上げ、完美日記の親会社は大規模な自己研究自己生産の段階に入ることができました。

次に、ブランドの海外進出が重要です。国内化粧品市場の混迷している競争から生き抜くためには、「Xiaomi」社の「参加感」戦略を採用することによって、海外市場の顧客も魅了しています。

中国税関総署の統計データによると、今年1月から4月までの中国の化粧品およびヘアケア製品の輸出額は128.66億元で、前年比35.6%増加しました。現在、海外市場に進出しているブランドの大部分は、完美日記、花西子、ZEESEA、珂拉琪、花知晓、INTO YOU、Girlcultなどの新興化粧品ブランドです。珂拉琪(Colorkey)を例にすると、2019年頃に設立されたブランドは、TikTokショップを立ち上げてからわずか半年余りでベトナム市場の全カテゴリー売上NO.1になりました。

化粧品業界において、DX化が重要視されています。現在、化粧品ブランドが直面している最大の機会と課題は、データに基づいてお客様の意思決定を分析する方法です。DX化により、より広範な消費者データを収集でき、オンラインとオフラインのデータとの孤立を解消し、ビッグデータ分析を消費者の消費能力・嗜好・製品レビューのリアルタイム管理の強力なツールにすることができます。

たとえば、妍丽グループがDX化システムを導入したことで、12分ごとに約300の経営指標を含むすべての経営データを自動的に計算できるようになりました。また、自宅でプロの眉メイク効果を実現できるSHU UEMURAの3D shu専用眉メイクアプリなどの個人化された美容デジタルソリューションや、L'Orealが将来のAIエンジンを展開し、化粧品産業を「DX化」から「AI化」に推進しています。

異なるカテゴリーへの参入により、細かいところから大きなビジネスチャンスをもらえます。例えば、消費者が限られた時間内に、多様な場面、用途、効果を効率的に満たす複合的な「メイクとスキンケアの一体化」の顧客のニーズにいかに効率的に対応できるかが、小さな切り口の背後に潜む大きな機会です。

化粧品業界には中国ブランドのより大きな機会が存在しています。香水はメイクとスキンケアの一部として長い間で欧米ブランドによって独占されてきたカテゴリーです。

しかし、低価格タグをはがす中国の香水ブランドは、新しい消費革命を引き起こしています。例えば、中国の香水ブランドである「観夏」は2019年に設立されましたが、「GrowthScape」のデータによると、2021年の年間売上高は1.43億元に達し、リピート率は約60%です。一方、2020年に設立された別の中国製香水ブランドである「聞献」は、観夏のオンラインプライベート領域戦略を採用するより、オフラインの香水展示スペースなどを実施し、大成功を収めています。

業界関係者によると、2〜3年で年間売上高が10億元を超える中国香水ブランドはいくつかあります。カスタムメイド商品、細かいところからもらったビジネスチャンスなどの動きは、業界の厳冬から生き抜くための必要品です。

化粧品業界の「厳冬」はいずれ過ぎ去ります。香水とフレグランスの境界が曖昧になり、メイクアップとスキンケアの境界線がますます薄れている今、新しいマーケットで自社の本当の力を発揮するためには、どのようにスキルを磨いていくか考える必要があります。経済環境の不況と競争の激化という二重の背景の中で、化粧品ブランド、特に中小規模のブランドにとって、生き残ることが最も重要な目標です。

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