日本企業の台湾進出・OneAIインタビュー「海外進出の最初のステージは台湾以外ありえなかった」

日本企業の台湾進出・OneAIインタビュー「海外進出の最初のステージは台湾以外ありえなかった」

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近年、新たなAIブームが世界中で巻き起こっている。マイクロアド台湾のビジネスパートナーである台湾へ進出したチャットマーケティングの株式会社 OneAI(旧社名「株式会社人々」、旧英語社名:Hitobito Inc.)は早くも5年前からAI産業へ照準を絞って全力で資源を投入し、今年は東南アジアへの進出を計画している。OneAI の石川真也代表取締役 CEO がマイクロアド台湾の丸木勇人総経理との対談で台湾を海外進出の最初の進出先に選んだ理由についてお話いただいた。

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近年、新たなAIブームが世界中で巻き起こっている。マイクロアド台湾のビジネスパートナーである台湾へ進出したチャットマーケティングの株式会社  OneAI(旧社名「株式会社人々」、旧英語社名:Hitobito Inc.)は早くも5年前からAI産業へ照準を絞って全力で資源を投入し、今年は東南アジアへの進出を計画している。OneAI の石川真也代表取締役 CEO がマイクロアド台湾の丸木勇人総経理との対談で台湾を海外進出の最初の進出先に選んだ理由についてお話いただいた。台湾人の日本企業に対する受容性の高さだけではなく現地で経営管理の重要であり、OneAI にとって台湾は極めて重要なビジネスの一環とみなしている。

【写真1】OneAI の石川真也代表取締役CEO(写真提供:マイクロアド台湾)
OneAI は台湾市場のトレンドを観察して LINE を利用した

チャットマーケティングサービス「ChiChat」を開発

OneAI は2015年に台湾へ進出。石川 CEO は日本経済を多面的に評価した上で、「日本経済が年々縮小していることを考えると、『外需』獲得に力を入れることは将来の日本経済発展の必須条件になっています」と認識している。これは、海外の「外需」増加により、企業が海外市場に注目していることを意味している。石川 CEO は初期段階の調査では、日本企業の海外進出の相手国は中国が第1位で台湾が第2位であり、臺灣は中小企業の成功事例によるものだと指摘している。

台湾進出当初の OneAI の主な事業内容は海外向け EC サイトと物流サポートだったが、台湾市場進出後、台湾のビジネス環境は日本のそれとは大きく異なり、特にマーケティング戦略が違うことがわかった。石川 CEO は台湾ではオーソドックスな価格によるマーケティングが極めて難しかったので、今までの常識にとらわれないマーケティング手法を常に考えていたとしてる。台湾市場を2年間観察後、台湾人が日本人よりもはるかに LINE を利用していることに気づき、LINE が将来のマーケティングに不可欠なツールと判断して「チャットマーケティング」サービスの開発に全力投入した。そして、2020年 LINE を利用したチャットマーケティングサービス「ChiChat」を正式にリリースした。石川 CEO は「最初に台湾市場へ進出したことは正しかったと今でも思っています。現地のトレンドやマイクロアド台湾さんのようなパートナーや人脈はどれも台湾へ出張しただけでは触れることができなかった貴重な財産であり、会社が成功するためのカギでもありました」と強調した。

【写真2】OneAIの石川CEO(左)、マイクロアド台湾の丸木勇人総経理(右)の対談の様子(写真提供:マイクロアド台湾)

企業経営ではまず「現地の文化を尊重」して共にAI時代を迎え撃つ

石川CEOによると台湾と日本では一般的な社会通念への認識にはあまり差はないが、特に違う点は台湾ではなんと10人に1人が日本語を話すことができ、また、台湾人の日本企業への受容性も非常に高いという。経営的な視点で見ると、台湾では欧米的な価値観が浸透しているため、働くことが当たり前だと思っている日本人と比べて、台湾人は働くことは生活の一部分にすぎず過度に依存することはない。石川CEO「台湾に来たばかりの頃は慣れませんでしたが、これが恐らく世界の会社のスタンダードなんだと思うようになりました。日本人の残業文化は特殊であり、台湾で経営チームを結成するにあたって日本流の働き方を取り入れず、台湾人の働き方を尊重することを決めていました。これこそ、台湾に事業展開する企業にとって最も重要な考え方なんです」
さらに石川 CEO  は台湾で事業展開に必要な2つの点を挙げた。1つ目は必ず中国語で社員とコミュニケーションすること、2つ目は人種やバックグラウンドで差別せず平等に対応することだ。この経営スタイルは OneAI のマネジメントチームが既に体現しており、COO が台湾人であることに加え、半分近くの上級管理職が台湾人で占められている。これは台湾国外の企業では非常に珍しいことだ。石川CEO「マネジメントチームが同じ言語でコミュニケーションしてお互いの文化とマネジメント方法の違いを理解することは企業経営上とても大切なことです。私たちは日本語力だけで個人の能力を評価すべきではありません。そうすると、その人の本当の能力を見誤ることになります」社員の給与もこれを原則とし、社内では人種で差別せず、能力で人を見る社風を徹底している。最後に石川CEOは将来の事業の発展について、AIが生成するLINE内のメッセージや広告バナー、YouTube のショート動画が予想される将来の事業発展の方向性とし、2028年には生成 AI は3D時代に突入するとしている。

丸木総経理は日本語の語句が比較的難しいゆえに、中国語の ChatGPT の進化が早いことに加え、近年における台湾のLINEも日本に比べて進化が早く、アフターサービスも完全に独自色を発揮していると指摘。「このサービスは台湾独自のものですが、台湾が日本より人口が少ないからこそ成功でき、将来はこの画期的なサービスが日本へ輸出される可能性もあります」今年、2024年に台湾進出 11 年目を迎えるマイクロアド台湾もデジタルマーケティングの分野で社員と共に前進し、目まぐるしく発展するAI時代の到来を迎え撃ちたい。

【写真3】マイクロアド台湾の丸木勇人総経理(左)、OneAIの石川CEO(右)(写真提供:マイクロアド台湾)

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