台湾が昨年観光目的での人々の往来を再び開放してから、人々の消費行動に新しい変化が見られます。消費者は台湾で「日本製品を探す」ことにも熱心になっており、大手ECモールや台湾にある実店舗で日本製品を購入しています。このトレンドによって、日本や他の国々の商品を台湾市場で販売する需要を高めていますが、既存の「宣伝戦略」をそのまま台湾市場に横展開するだけでは、成功するとは限りません。台湾法人側は現地の日系企業にインタビューを行い、日台の消費習慣や市場参入などについて言及いたしました。
- X (旧Twitter) で投稿
- LINEで送る
- Facebookでシェア
- URLをコピー
【図1】左から、日系企業アジアンブリッジEC事業部業務チームの積田航佑、執行役員CMO 中山直幹、マイクロアド台湾副総経理の山田孝輝(画像提供/マイクロアド台湾)
台湾が昨年観光目的での人々の往来を再び開放してから、人々の消費行動に新しい変化が見られます。台湾の人々は、ショッピング目的で日本を訪れ、「戦利品」をたくさん台湾に持ち帰っています。またそれだけではなく、台湾で「日本製品を探す」ことにも熱心になっています。このような消費者は台湾の大手ECモールや台湾にある実店舗で日本製品を購入しています。このトレンドによって、日本や他の国々の商品を台湾市場で販売する需要を高めています。しかし、既存の「宣伝戦略」をそのまま台湾市場に横展開するだけでは、成功するとは限りません。現地の購買行動を理解してローカライズすることが重要です。
台湾で11年間営業してきた日系企業、マイクロアド台湾は、台湾人と日本人の消費習慣には顕著な違いがあると指摘しています。
特に過去3年間のショッピングトレンドは、コロナなど大きな環境的影響を受けています。マイクロアド台湾の副総経理山田孝輝は、消費者のショッピングトレンドが「直接購入」から「感情に基づく購入」へと移行していることを指摘します。日本では、コミュニティや特定のグループに影響力を持つKOLやインフルエンサーが自身のブランドを立ち上げ、第三者プラットフォームを介さずに直接KOLに注文するP2C(Producer to Consumer)方式を選ぶ消費者が増加していますが、台湾でもそういった人に紐づく購買行動が年々増加しています。
「人の意見」はインフルエンサーだけではなく、実際商品を体験した消費者の口コミも重視され、一般消費者の意見も購買行動に大きな影響を与える要素となります。
一方、購買に至るまでをみると日本人は購入前により情報収集に時間をかける傾向がありますが、台湾人の購買は相対的には「直感的」であり、他の消費者と一緒に購買するグループ購入なども人気の販売方法の一つです。
山田孝輝は、日台の消費トレンドを把握した上で、適切なツールの選択が重要であると考えています。現代のマーケティングでは、ターゲットの分割と細分化が必要不可欠であり、「多角的なマーケティング戦略」を用いて関心を持つ対象者にアプローチすることが大事だと考えております。マイクロアド台湾の子会社である奇碁デジタルが提供するネイティブ広告システム「COMPASS-FIT」は、「多角的なマーケティング戦略」をサポートし、ブランドが効果的に消費者にアプローチすることを実現しています。
保健と美容業界を主軸として台湾と日本でビジネスを展開する日系企業アジアンブリッジ(Asian Bridge)は、オンラインEC支援事業だけではなく、3大ドラッグストアであるコスメド、屈臣氏、寶雅を中心とし、オフライン支援も行うなど多角的に事業展開しています。そしてCOMPASS-FITを活用し、台湾で販売する日本製品の売上をわずか3ヶ月での拡大に成功しました。
COMPASS-FITは、低予算からブランドの基盤を固める
日系企業アジアンブリッジの執行役員CMO中山直幹は、台湾市場への参入当初、支援している商品の特性を踏まえ、主に特定の年齢層の女性にアプローチしたいと考えていました。複数の方法を比較した結果、FacebookやGoogleで使用した比較的広告感が強い素材と比べて、COMPASS-FITを使用した場合、オフラインに対する消費者の反応がよく、店舗誘導につながっていることがわかりました。その点からCOMPASS-FITを用いる際、消費者視点を考慮して、はじめて接触する広告バナーから実際の店舗の展示や配置まで一気通貫でクリエイティブを考えることを重視しました。
またその他、商品使用前後の比較画像も使用するなど、より「直感的」に消費者が理解できるように工夫していきました。
こうして、支援している日系商品のオフラインでの販売拡大を実現させ、全体的な販売効果を向上に成功しました。
具体的な結果例は、女性向け美容ブランドの自然検索量はがわずか3ヶ月で3.17倍に増加、実店舗の売上も2.4倍に増加しました。広告予算に関しても、COMPASS-FITのCPC(クリック単価)やCPM(千インプレッションあたりのコスト)は、他の主流プラットフォームの5分の1にすることができました。
中山直幹は次のように述べています。「私たちは商品について十分に理解し、正しい宣伝戦略を考えることで、興味を持った消費者が実際店舗に足を運び、体験購入へと導かれることを望んでいます。」消費者にアピールするため、細部の工夫も凝らしております。
日系企業アジアンブリッジEC事業部 営業チームの積田航佑によると、店舗でのアピールは割引テンプレート、色選び、プロモーション表示など、見逃してはならない細部の要素が多く存在します。
また、主流の広告プラットフォーム(Google・facebook)は費用対効果で判断しているのに対し、COMPASS-FITを使用する際のKPIは「検索量の増加」を設定しています。
変化しやすい成果に左右されずにブランドに興味のある顧客を育成することが、オフラインでの確固たる基盤を築く唯一の方法です。
今年のデジタル広告市場で最も顕著な変化は、Cookieless時代の到来でした。COMPASS-FITは、次の10年に向けた戦略を視野に入れ、多様な広告システム機能を強化し続けています。さらに、海外展開、オフライン、アプリのトラフィック拡大など、全方位的な市場戦略を提供していきます。
【図2】左から、日系企業アジアンブリッジ取締役兼マーケティングディレクターの中山直幹、マイクロアド台湾副総経理の山田孝輝(画像提供/マイクロアド台湾)
- X (旧Twitter) で投稿
- LINEで送る
- Facebookでシェア
- URLをコピー
コメント
会員登録をすると、コンテンツへのコメントができるようになります!
コメントはありません。